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チキンレースと化した中国ネット通販の未来

2012年5月28日(月)

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 「我々はもっと冷静になろう」――楽淘網(ラァタオワン)の華甠(フアシャン)CEO(最高経営責任者)は2011年末の会見でライバル会社にこう呼びかけた。

 楽淘網はインターネットを介して靴などを販売するサイトを運営している。少し前までなら中国のネット通販市場は淘宝網(タオバオワン)が圧倒的なシェアだったが、市場の急成長に伴い参入業者が相次いだ。今や数十の通販サイトが赤字覚悟の競争を展開している。

 ネット通販ではどのサイトも扱っている商品に大差はない。だから必然的に価格競争に陥り、大半のサイトが原価割れで商品を販売していると言われている。サービス競争も過熱しており、配送料を無料化するなど各社とも消耗戦に入っている。

スマホの普及で勝者が代わる?

 シェアの拡大には広告費も嵩み、売れば売るほど赤字となる――そんなチキンレースの様相を呈している窮状を華甠CEOは嘆いたのだ。今年4月下旬に日本の楽天が中国市場から撤退すると発表したのも、この不毛な争いにいち早く見切りをつけたからだ。

 各社が熾烈な競争を繰り広げているのは、千載一遇のチャンスが目前に広がっているからだ。中国でもスマートフォンが急速に普及し始めており、パソコンとスマホでは事業の勝者が代わる可能性がある。百度(バイドゥ)はパソコンを使った検索市場では8割強のシェアを握るが、スマホ向けでは4割にも満たない。

 ネット通販でも同じような逆転が起きる可能性は十分ある。北京正望コンサルティングが主要30都市で調査した結果、2011年に淘宝のシェアは7割を切るまで減少した。グラフには示していないが、北京と上海に限って見ると淘宝のシェアはさらに10ポイントも下がる。最も早くスマホが浸透し始めた北京と上海で淘宝が苦戦している事実は、将来のさらなる激戦を予想させる。

 そこで各社が注力しているのが専用アプリの提供だ。一度アプリを設定してもらえれば、継続的利用が期待できる。パソコンと異なり、いつでもどこでも買い物ができる利便性は、商業施設がまだ充実していない地方都市でこそ真価を発揮するだろう。淘宝のリードはまだ大きいが、今後2~3年でシェアが大きく変わる可能性がある。

京東商城などが大都市でシェア拡大。右は淘宝網のアプリ画面

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「チキンレースと化した中国ネット通販の未来」の著者

坂田 亮太郎

坂田 亮太郎(さかた・りょうたろう)

日経ビジネス副編集長

東京工業大学大学院修了後、98年日経BP入社。「日経バイオテク」「日経ビジネス」を経て2009年から中国赴任。北京支局長、上海支局長を経て2014年4月から日経ビジネスに復帰

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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中村 克己 元ルノー副社長、前カルソニックカンセイ会長