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世界を買う中国人、各国で警戒感増す

中国人移民への対策、日本には2つの選択肢

2012年7月18日(水)

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 先週はオーストラリア・シドニーに行く用事があった。オーストラリアもシドニーも初めて訪れる。セントラル駅近くに宿をとって、ダウンタウンに行くと、街を行く人は、チャイニーズあり、マレー系あり、ベトナム系あり、人種のるつぼといった様子だ。特に中国人が多い。

 道を歩いていると、ふつうにマンダリンで声をかけられ、客引きされ、私も店員が中国人だとみると、ふつうに中国語で買い物をする。店の看板も中国語、メニューも中国語、朝ごはんは粥と油条(揚げパン)を食べ、中国語の新聞や雑誌を読む。中国の海賊版DVDや衣料品などが、中国より高い値段で売られている。シドニーに来た目的は、とある亡命学者のインタビューなので、仕事も中国語で済まし、英語圏なのにほとんど苦手な英語を使わずに過ごした。

 世界中どこの国にも中国人がおり、チャイナタウンができており、そして中国語のみで、中国式に暮らせる空間がある。中国人は移民によってネットワークを拡大し、富を増やし守り、生き抜いてきた人々であり、中国経済の陰りや政治の不安定さが垣間見える昨今、中国人の移民ブームはますます盛り上がっている。しかし、そんな中国人移民に対し、移民先の国々は警戒感を示し始めた。

高級マンションやワイナリー、農場を購入

 オーストラリアに関していえば、人口2150万人のうち、中国人は60万~70万人という。シドニーで普通語および広東語を使う家庭は17.2%で、すでにオーストラリアの第二言語となっている。昨年、オーストラリアに来た中国人移民は2万9547人で移民全体の17.5%を占め、初めて英国人を追い越して中国人移民の数がトップとなった。

 中国人移民の最近の傾向は、いわゆる就労目的だけでなく、投資移民の急増だ。カナダやオーストラリアの投資民申請の7割は中国人という。2010~11年度、外国人が購入したオーストラリアの不動産は415億豪ドルで前年度の倍となったが、うち中国人投資家が購入したのは40.9億豪ドルで、英国人投資家の46.1億豪ドルに次いで2位という。

 シドニーのとある高級住宅地を車で通ったとき、案内してくれた地元華人が「このあたりで、曽慶紅(元副国家主席)の親族が住宅を購入したという噂だ。このあたりは最低でも2000万豪ドル以上するよ」と耳打ちした。本当かどうかは知らないが、そういう噂が立つほど、中国高級官僚の親族がシドニーの高級不動産をよく買っているそうだ。

 ノースショアの不動産仲介業によれば、200万豪ドルを超える高級物件の購入者はほとんどが中国人。だいたいが、留学生の親が子供のために、といって買うのだが、以前なら、子供が留学期間に暮らすためだけであれば30万豪ドル程度の物件が一般的だった。高級物件を購入するのは明らかに、資産移動が目的だろう。比較的最近に竣工したジョージ・ストリートのインマーク・タワーの物件の購入者は90%が中国人とか。都市部の住宅、テナントだけでなく、ワイナリーや農場購入も最近のトレンドとか。

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「世界を買う中国人、各国で警戒感増す」の著者

福島 香織

福島 香織(ふくしま・かおり)

ジャーナリスト

大阪大学文学部卒業後産経新聞に入社。上海・復旦大学で語学留学を経て2001年に香港、2002~08年に北京で産経新聞特派員として取材活動に従事。2009年に産経新聞を退社後フリーに。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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