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中国ビジネスの成功モデルは「サッポロ一番」のサンヨー食品

台湾企業と組み成長市場の果実を得る

2012年9月14日(金)

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 中国で成功する日本企業が増えている。しかし、具体的にその社名を挙げるとなるとなかなか難しい。知名度やマーケットシェア、収益性など判定の基準は様々あるし、その成功が一時的なものなのか、あるいは持続的なものなのかといった視点からの検討も必要になるためだ。しかし、過去20年にわたって日中ビジネスを観察してきた経験から、私は「サンヨー食品」という会社を中国で大成功している日本企業の1つとして挙げたい。

 「サッポロ一番」などの商品で有名な即席めんメーカーである同社は未上場企業であるため、筆者は直接取材したことがない。また、同社の商品は上海や香港の日系スーパーには並んでいるかもしれないが、中国の地場消費者は恐らく「サッポロ一番」の存在を知らないだろう。にもかかわらず、なぜ、同社が中国で成功している日本企業と言えるのか?

中国最大の即席めんメーカー、康師傅に出資

 サンヨー食品のウェブサイトをみると、関連会社の欄に中国天津市を拠点とする「康師傅控股有限公司」という社名が入っている。この「康師傅」という会社は、これまで日経ビジネスオンラインにも再三登場した、中国最大の即席めんメーカーである。関係者からのお叱りを恐れずに言うと、中国でサンヨー食品は無名に近いが、「康師傅」なら誰でも知っている。

 では、サンヨー食品は「康師傅」を通じてどのように成功を収めたのだろうか。

 「康師傅」は香港証券取引所に上場しており、同社あるいは香港証券取引所のウェブサイトから財務諸表などの情報を簡単に入手できる。こういった開示資料に基づいて、サンヨー食品と「康師傅」の関係を改めて整理してみる。

 「康師傅」は台湾の頂新グループの傘下企業である。当初は「頂益」という社名だったが、2002年7月にその即席めんのブランドである「康師傅」に変更した。頂新グループは魏一族が設立し、1950年代から台湾で油脂加工業を営んできたが、1988年に内モンゴルに加工工場を設立するなど、早い時期から中国大陸に進出した台湾企業として知られている。魏兄弟へのインタビュー記事などによると、1980年代の中国大陸では食用油の量り売りが主流だったのをみて、北京で台湾企業第一号の「頂好製油」という会社を設立し、ボトル入り食用油の生産と販売に乗り出した。しかし、当時の所得水準に比べて価格が高すぎたため、あまり売れなかった。

 商談のために四男の魏応行が列車で国内を移動する際、台湾から持ってきたカップめんを食べたところ、あっという間に周りの乗客たちに囲まれ、どこで買ったのかなど質問攻めに遭った。そこで、魏はカップめんをやろうと閃いたという。

 1991年、頂新グループは天津で「頂益食品」を設立し、牛肉の醤油煮めんを主力商品とする即席めんの生産に乗り出した。「健康なコックさん」という意味の「康師傅」が連日中国最大のテレビ局(CCTV)のCMに登場するという絶大な宣伝効果もあって、頂益は3年で中国最大の即席めんメーカーに成長、1996年に香港証券取引所への上場を果たした。

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肖 敏捷

肖 敏捷(しょう・びんしょう)

エコノミスト

フリーのエコノミストとして原稿執筆や講演会などの活動をしている。テレビ東京の「モーニング・サテライト」のコメンテーターを担当中。2010年の日経ヴェリタス人気エコノミスト・ランキング5位。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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