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ファイナル・ストレッチに入った米大統領選

ライアン効果は一時的、そっぽを向く動きも

2012年9月13日(木)

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 8月末から9月6日まで2週間にわたった「Convention Weeks」(共和・民主両党の全国大会週間)も終わり、オバマ大統領とロムニー元マサチューセッツ州知事による戦いはいよいよラスト・ストレッチに入った。

 9月8日時点の各種世論調査を見るとオバマ氏の平均支持率は47.8%、ロムニー氏は46.0%で、オバマ氏が1.8ポイントリードしている。(“General Election:Romney vs. Obama,” RealClearPolitics-Election2012, Real Clear Politics, 9/8/2012, )

 中には、オバマ氏がロムニー氏を突き放したとする世論調査結果もある。

 8月23日から9月7日まで連日、有権者3050人を対象に電話インタビューしたギャラップ世論調査とラスムッセン世論調査の結果だ。

 ギャラップ調査によると、オバマ氏の支持率は共和党大会が終了した翌日、8月31日でも47%で、ロムニー氏(46%)を1ポイントリードしていた。民主党大会が閉幕した9月6日には48%、翌7日には49%と、ロムニー氏(それぞれ44%)を5ポイントリードした。(“Election 2012 Trial Heat:Obama vs. Romney,” Gallup Politics, 9/9/2012,)。

 ラスムッセン調査の結果は、オバマ氏49%、ロムニー氏45%だ。オバマ氏が4ポイントリードした。(“Daily Presidential Tracking Poll,” Rasmussen Reports, 9/9/2012,)

争点は「雇用・経済」、水面下に相容れない政治理念・人生哲学の違い

 争点は一に雇用、二に雇用だ。ただし、水面下では、両氏の政治理念や人生哲学をめぐる相容れぬ対立がある。まさに二極化する今のアメリカを象徴するかのようだ。

 オバマ氏がこの4年間に行った医療保険抜本改正(オバマケア)、同性婚の合法化、移民政策の変更に対して、ロムニー氏と共和党は真っ向から反対する。ロムニー氏は、大統領になった暁にはこれらの改正を破棄すると明言している。さらにはメディケア制度の改正を主張するポール・ライアン副大統領に全幅の信頼を置いている。この制度は1965年にジョンソン大統領が創設したもので47年間続いてきた。

 「中低所得層」対「富裕層」という対立軸に、リベラル対保守という政治理念が絡みつく。どちらが大統領になるかで、これからのアメリカは大きく変わるとすら言われている。さらに白人保守派は、「社会主義者」を選ぶのか、「伝統的な米資本主義」を選ぶのか、とまで言う。

 ただし「オバマを『社会主義者』と呼んでいるのは隠語。オバマが黒人だということを意味する」(「アメリカン・プロスペクト」のアダム・サーワー記者)“What Right Wingers Mean When They Call Obama a 'Socialist',” Adam Serwer, The American Prospect, 10/13/2012,)という面もある。

雇用対策で、オバマは「製造業雇用創出」、ロムニーは「規制緩和と減税」

 肝心要の雇用対策について、オバマ氏は、製造分野における100万人の雇用創出や中産階級層の嵩上げなどを提唱している。一方のロムニー氏は、規制緩和や減税で起業を促進し、2016年までに1200万人の雇用増を図る、そのために富裕層を対象とする所得税減税の延長や法人税減税を行うと、真っ向から対立している。

 ともに具体的な数字の裏づけがあるわけではない。どちらも絵に描いたモチ、大風呂敷の感を拭えない。

 両者が雇用政策を明らかにした矢先、米労働省は9月7日、8月の雇用統計を発表した。この中の「非農業部門の就業者数」(季節調整済み)は、景気動向を敏感に映す指標とされる。この値が市場予想(12万5000人前後)を下回り、前月比で9万6000人増にとどまった。市場が「雇用環境が改善している」と判断するしきい値である「月20万人増」を6カ月連続で割り込んだ。

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「ファイナル・ストレッチに入った米大統領選」の著者

高濱 賛

高濱 賛(たかはま・たとう)

在米ジャーナリスト

米政治・経済・社会情勢を日本に発信している。1969年、米カリフォルニア大学卒業、読売新聞社に入社。米特派員、総理官邸・外務省担当キャップ、デスクを経て、調査研究本部主任研究員。98年からUCバークレー校上級研究員。同年から現職。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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