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スカイプ脅かす無料通話アプリ「バイバー」

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2012年9月25日(火)

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2人のイスラエル人が、東欧のベラルーシで開発した無料通話アプリ「バイバー」。スマホでの使い勝手の良さが評判になり、大手スカイプを脅かす存在になっている。今やソフト開発で世界の注目を集めるベラルーシの人材を活用し、さらなる飛躍を目指す。

 独裁国家にもよい点はある。大統領選挙の結果を徹夜で待つ必要などない。東欧にある人口950万人のベラルーシでは、アレクサンドル・ルカシェンコ大統領が18年間、君臨し続けている。その政治風土の特徴は、脅迫と検閲、不正選挙だ。つい先日も、言論の自由を訴える札を持つクマの人形の写真を公開した男性が投獄された。

 だが、首都ミンスクに来た人は驚くかもしれない。街は清潔で、人々は慎み深く魅力的なうえ、この国は今やビジネスの場として有望視されているからだ。特に人気アプリの開発拠点として注目を集めている。

 イスラエル人のタルモン・マルコ氏(39歳)とイゴール・マガジニック氏(37歳)は2年弱前、バイバー・メディアを創業し、携帯電話で無料で通話したりメールしたりできるアプリを開発、提供している。経営はイスラエルで行っているが、アプリはベラルーシで開発しているのだ。

 マルコ氏が「最後に米カリフォルニアで開発者を雇ったのはいつだったかな」とつぶやくと、マガジニック氏が、「シリコンバレーの開発者は、最新技術ややり方には精通しているかもしれないが、融通が利かない」と答えた。

 つまり、米国などの開発者はコストが高すぎるというのだ。イスラエルのテルアビブでは、「優秀な開発者1人に年間13万ドル(約1000万円)かかる」(マルコ氏)が、この金額ならベラルーシで開発者を7人雇える。

 バイバーは実際、そうしている。同社の登録ユーザー数は現在約1億人。無料インターネット電話の草分けである米スカイプ・テクノロジーズが携帯向けのアプリ開発に手間取っている隙に、競合として急浮上した。

携帯分野ではスカイプ超える?

 スカイプ創業時の投資家であるハワード・ハーテンバウム氏は、2011年に全世界のスマートフォン(高機能携帯電話)販売台数が初めてパソコンを上回った事実に触れ、「バイバーがスカイプを倒産させたりはしないと思うが、携帯電話の分野ではスカイプを超える可能性がある。スカイプはバイバーの買収を考えるべきだ」と言う。

 バイバーの急成長が注目に値するのは、貴重なソフトウエアを担うのがベラルーシの社員であるという点だ。2008年に米大使を追放するなど、自ら欧州の一部となることを拒否したにもかかわらず、同国は今やハイテク産業の集積地に変身している。ミンスクには6年前、自由経済圏が置かれた。

 以来、同国のソフト輸出は6年で20倍以上伸び、昨年は2億7000万ドル(約211億円)に達した。この国のソフトやIT(情報技術)サービスの半分はコカ・コーラやグーグル、シティグループなどの米大手企業が購入している。

 どの企業よりベラルーシの恩恵を受けているのがバイバーだが、その成功は皮肉に満ちている。イスラエル企業なのにユダヤ人の人口が1%にも満たない国で事業を展開。しかも同社のアプリ利用者は自由に通話やメールができても、その開発拠点は言論の自由の確保が困難な国にあるからだ。

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