• BPnet
  • ビジネス
  • IT
  • テクノロジー
  • 医療
  • 建設・不動産
  • TRENDY
  • WOMAN
  • ショッピング
  • 転職
  • ナショジオ
  • 日経電子版

棚上げ論はもう限界、日本がなすべきことは?

国際社会を日本の味方に引き込む

2012年9月26日(水)

  • TalknoteTalknote
  • チャットワークチャットワーク
  • Facebook messengerFacebook messenger
  • PocketPocket
  • YammerYammer

※ 灰色文字になっているものは会員限定機能となります

無料会員登録

close

 先週末の反日デモはなんとか抑制された。19日に公安当局が市民に対し、携帯電話のショートメッセージを通してデモ禁止の姿勢をはっきり示したからだ。これは中国が軟化したのではない。当局がデモのコントロール能力があるということを見せつけただけだ。

まだまだ序の口

 すでに、いろんなレベルで日本に対する圧力をかけ始めている。製品が通関で足止めを食うのはいつものパターンだが、ビザ発給拒否、日本向けツアー旅行の取り次ぎや日本関連書籍の出版、販売の差し止め。日系企業では便乗ストライキ、サボタージュが続出していると報道されている。デモの破壊行為による直接的経済損失はざっとみつもって30億元以上らしいが、今後の中国における経済活動の停滞が日中双方の経済に与える影響はいかばかりか。

 文化交流事業も軒並み中止か延期。日中国交正常化40周年行事は当然のことながら霧散した。私の友人の上海在住日本人も、仲間や地元の人たちと進めていた「東日本大震災支援イベント」の安全を担保できないので延期するよう地元公安関係者から通達が出たと嘆いていた。

 もっとも、中国にあしかけ30年間暮らし、天安門事件もユーゴスラビア中国大使館誤爆をきっかけとした反米デモも経験した在北京の日本人女性に言わせると、この程度の事態は「まだまだ序の口」だそうだ。

 1989年の天安門事件前の86年暮れから87年にかけて、南京で大学生たちによる、かなり激しい外国人排斥デモがあった。胡耀邦失脚に反対する学生たちの怒りの矛先が、大学内の空気を読まずにクリスマスパーティを行ったアフリカ系留学生らに向き、「アフリカ留学生は帰れ!」という排斥運動になった。これが外国人排斥というナショナリズム運動になるのだが、この時は「外国人と友達だとわが身が危ない」という理由で、それまで親友だと思っていた中国人の友達から絶交宣言を言い渡された、と当時南京大学に留学していた彼女は振り返る。「今回のデモでは、むしろ困ったことがあれば相談してくれ、と言ってくれる人の方が多い。こういう事態下でも、中国人がそういうセリフを口にできるということは、中国社会もずいぶん甘くなったということなのか、まだ緊張がそのレベルに達していないのか」

 ただ「今は序の口」でも、やがて序破急、と加速し、日本人排斥運動などという展開も絶対ないとは言えない。そういう状況で、日本政府は尖閣問題に対し、どう対応していけばいいのか、というのが今回考えてみたいテーマだ。

コメント26

「中国新聞趣聞~チャイナ・ゴシップス」のバックナンバー

一覧

「棚上げ論はもう限界、日本がなすべきことは?」の著者

福島 香織

福島 香織(ふくしま・かおり)

ジャーナリスト

大阪大学文学部卒業後産経新聞に入社。上海・復旦大学で語学留学を経て2001年に香港、2002~08年に北京で産経新聞特派員として取材活動に従事。2009年に産経新聞を退社後フリーに。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

日経ビジネスオンラインのトップページへ

記事のレビュー・コメント投稿機能は会員の方のみご利用いただけます

レビューを投稿する

この記事は参考になりましたか?
この記事をお薦めしますか?
読者レビューを見る

コメントを書く

ビジネストレンド

ビジネストレンド一覧

閉じる

いいねして最新記事をチェック

日経ビジネスオンライン

広告をスキップ

名言~日経ビジネス語録

本当の問題は労務費ではありません。 熟練技能を持つ職人さんが 少なくなっていることです。

押味 至一 鹿島社長