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高まる庶民の不満、「人肉検索」で役人の腐敗を摘発

きっかけは悲惨な事故現場で談笑する姿だった

2012年9月28日(金)

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 2012年8月26日の深夜2時頃、陝西省延安市を走る「包茂高速道路」<注>の化子坪サービスエリアの南出口から200メートル程の地点で重大な交通事故が発生した。“双層臥輔客車(2階建て寝台バス)”がメタノールを積載したタンクローリーに追突したもので、衝突の衝撃で漏れたメタノールが発火したことにより寝台バスが炎上して全焼したのだ。寝台バスには運転手と添乗員を含めて合計39人が乗っていたが、脱出出来たのはわずか3人だけで、残りの36人は事故の犠牲となって死亡した。なお、追突されたタンクローリーには運転手が2人乗っていたが、2人は逃げ出して無事だった。

<注>内蒙古自治区の“包頭市”と広東省の“茂名市”を結ぶ高速道路、全長3130キロメートル。

庶民の足、寝台バスが炎上

 事故発生当時、寝台バスの乗客は全員が熟睡していたことに加えて、大量のメタノールが漏れたことで燃焼のスピードが速かった。このため、寝台バスからの脱出は物理的に困難であっただけでなく、寝台バスの扉が前方の1カ所だけであったことも36人もの犠牲者を出した要因であった。目撃者の証言によれば、事故現場には寝台バスによるものと思われる10メートルほどのブレーキ跡が残っており、事故は寝台バスのスピードの出し過ぎと思われる。また、生存者3人のうちの1人は軽傷を負っただけだったが、残りの2人は重い火傷を負い、その火傷面積はそれぞれ52%と35%という深刻な状況で、メタノールによる燃焼の激しさを物語っていた。

 事故を起こしたのは、内蒙古自治区の省都“呼和浩特(フフホト)”から陝西省の省都“西安”へ向かう寝台バスで、事故前日の8月25日の16時10分にフフホトを出発し、西安には翌26日早朝に到着の予定であった。ちなみに、この寝台バスの料金は188元(約2400円)であるが、同じルートを汽車で行くと料金は、普通席が180元(約2300円)、普通寝台が248元(約3100円)、飛行機なら普通運賃が825元(約1万300円)である。庶民にとって運賃が高い飛行機は論外として、鉄道の「フフホト発西安行」列車は1日に2本運行されている。発車時刻は7時25分と22時38分であるが、前者は所要時間14時間40分で同日の22時5分着、後者は15時間2分で翌日の13時40分着である。寝台バスは列車よりも料金が安くて快適であり、高速道路を走るから所要時間も短い。さらに到着が早朝だから西安到着後は時間が有効に使える。従い、フフホトから西安に行くなら、便利なのは寝台バスなのである。しかし、そこには寝台バスの大きな危険が潜んでいた。

 中国では2階建て寝台バスが長距離移動の交通手段として発達し、その路線は全国各地を網の目のように結び、鉄道に並ぶ庶民の足として機能している。高速道路が全国各地で建設され、都市間の移動時間が短縮された今日では、寝台バスは鉄道よりも安くて速いという認識が高まり、庶民にとって不可欠な乗り物となっている。全国には2階建て寝台バスが約3万台あり、その座席数の合計は約100万席。全国で運行されている2階建て寝台バスの路線は約5000路線で、年間の旅客数は2億人に達している。

コメント1件コメント/レビュー

これが漢民族の実態なんですね。反日教育ではそれなりの教育効果を挙げつつあるようだが、儒教や道教は、賄賂をそもそも犯罪行為とは定義していない可能性がありそうですね。地位を利用するのが男の(女の)甲斐性。先ずは地位を得よと言うことですか?チャイナ共産党万歳!(2012/09/29)

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「高まる庶民の不満、「人肉検索」で役人の腐敗を摘発」の著者

北村 豊

北村 豊(きたむら・ゆたか)

中国鑑測家

住友商事入社後アブダビ、ドバイ、北京、広州の駐在を経て、住友商事総合研究所で中国専任シニアアナリストとして活躍。2012年に住友商事を退職後、2013年からフリーランサーの中国研究者として中国鑑測家を名乗る。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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いただいたコメント

これが漢民族の実態なんですね。反日教育ではそれなりの教育効果を挙げつつあるようだが、儒教や道教は、賄賂をそもそも犯罪行為とは定義していない可能性がありそうですね。地位を利用するのが男の(女の)甲斐性。先ずは地位を得よと言うことですか?チャイナ共産党万歳!(2012/09/29)

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