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中国政府の“弱腰外交”に憤る愛国者たち

憤青(怒れる青年)の憂鬱

2012年10月10日(水)

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 今回のコラムも尖閣問題の話題で引っ張ってしまう。今回の一連の尖閣問題で、かつて強烈な存在感を放っていた中国民間保釣(釣魚島防衛)連合の影が見えないことに気が付いた。民族主義的愛国者であり企業家の童増氏が会長として資金を出し2005年の反日デモのときは日本メディアへの露出も高かった。2004年には彼らの組織によって馮錦華、張立昆ら7人が尖閣上陸を果たし、英雄扱いもされた。

 彼らは当時、憤青(怒れる青年、アングリーヤングマン)と呼ばれ、愛国者、憂国の士として活発に活動していた。

 先日、北京に滞在しているとき、彼らはどうしているんだろうと、ふと思い立って、民間保釣のスポークスマンをしていた李楠氏に電話を入れてみた。彼とは2010年の、中国漁船が海上保安庁巡視船にぶつかり大破させた事件のときとも連絡を取り合ったので、携帯電話に番号が登録してあったのだ。

政府側からの圧力で身動きもとれなかった

 「私のこと、覚えている?」と電話口で聞くと、覚えていた。オフィスにおいでよ、というので、建国門外の外交公寓のオフィスに足を運んだ。立派なところにオフィスを構えているなあ、と驚いたが、いってみると、NGOをやっている友人のオフィスを間借りしているようだった。

 李楠は(以下、中国式に呼び捨て表記する)、2004年に馮錦華らが尖閣上陸したとき、スポークスマンを務め、その後も民間保釣インターネットサイト長という立場で外国メディアとの接触も多い。

 本人いわく、元CCTVのカメラマンだが、この保釣活動に関わったため、仕事を辞めざるを得なくなった。以来、彼の夢は、「釣魚島」をテーマにドキュメンタリー映画を撮り、それが国際賞を取ることだという。

 受け取るかな、と心配しつつ手土産に日本の煎茶をもって行った。「抵制日貨(日貨排斥)運動中?嫌だったら受け入れられる人にあげるなり、家にもって帰って焼くなり、好きにしていいよ」と渡すと、苦笑いして「まあ、カメラ機材なんかは日本製に代わるものはないし、なんのかんの日本製品を完全には排除できないよ。着るもの、食べるものは気をつけて日本製品を避けているけど、受け取るよ」と答えた。

コメント15件コメント/レビュー

最後の「日本にも同じことがいえる・・・」以降のくだりは分析がおかしいですね。今の国内の弱腰外交批判の多くは、外交上の駆け引きが分からなくて云っているのではなく、国家主権の概念すら見えない現政権の現実を散々見せられ、外国の圧力を受ければ国益も考えずズルズルと際限なく後退してしまうのではとの危機感から来る不安の発露であり、同じ状況になればどこの先進国でもでてくる健全な外交批判です。しっかりとした国家観を持つリーダーが現れれば、そうした批判は自然と少なくなります。(どんな場合においても批判する人達は、一定数存在しますが少数です)(2012/10/10)

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「中国政府の“弱腰外交”に憤る愛国者たち」の著者

福島 香織

福島 香織(ふくしま・かおり)

ジャーナリスト

大阪大学文学部卒業後産経新聞に入社。上海・復旦大学で語学留学を経て2001年に香港、2002~08年に北京で産経新聞特派員として取材活動に従事。2009年に産経新聞を退社後フリーに。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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いただいたコメント

最後の「日本にも同じことがいえる・・・」以降のくだりは分析がおかしいですね。今の国内の弱腰外交批判の多くは、外交上の駆け引きが分からなくて云っているのではなく、国家主権の概念すら見えない現政権の現実を散々見せられ、外国の圧力を受ければ国益も考えずズルズルと際限なく後退してしまうのではとの危機感から来る不安の発露であり、同じ状況になればどこの先進国でもでてくる健全な外交批判です。しっかりとした国家観を持つリーダーが現れれば、そうした批判は自然と少なくなります。(どんな場合においても批判する人達は、一定数存在しますが少数です)(2012/10/10)

「日本の愛国者を自任する人たちは、自分たちの言動が外交に与える影響を分析する冷静さもほしいところだ」その人とは一般民衆ですか?それであれ憤青や実際に暴れている若者と同様、言いたい放題OKですよね。とするとこれは首相や閣僚、官僚に向けた言葉と。妙に元気が良い人も確かに居ますし。でも、大人の対応と黙っていることも解決にはならないでしょう。つい数十年前の建国ですら神話で塗り固めたものであり、今回の騒動もその延長でのウソ100回が元。それに加えて根拠の無い反日教育。それを信じている彼らに目を覚ましてもらいませんと何時までも片付きません。という意味で共産党には退場頂いて、そのウソを白日の元にさらけ出してもらうのが理想です。だからと言って戦争も実際には願い下げですので、手を出したら即、痛い思いをすると認識して貰えるようにしたいものです。そのための法体系や軍事力の整備に資することであれば、一旦は反発があっても、結果的には良い方向に行くこともあるでしょう。全て読み切れるものでもありません。政策には対策があるくせに、こんなことは政府発表を信じるのが理解できなくて・・・。(2012/10/10)

 実際に血を流す勇気も無く、自分の家に巡航ミサイルが飛んでくる危険を甘受する訳でもなく、防衛費増加による経済負担をする気もないにもかかわらず口だけは元気な日本の「愛国者」達は困った物ですね。 中国側の「愛国者」は「自分以外の人の血」なら流す勇気があるように見える。 どちらも印象は悪い。 国内のバラマキを中止して、防衛費を増加させる事は必要だと思います。 同時に国民が「覚悟」を固める事。 そして、「弱い犬ほど良く吠える。」風にきゃあきゃあ騒ぐのは止める。 「戦う覚悟と能力」があってこそ平和は保たれる。 「戦う覚悟と能力、そして品位」。これから日本が東アジアで生きて行く為に不可欠だと思います。(2012/10/10)

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