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中国を揺るがした児童虐待事件の全貌

保育士は笑いながら園児の両耳をつかんで吊るした

2012年11月9日(金)

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 2012年7月2日の午前10時50分頃、広東省広州市の“番禺区(ばんぐうく)”にある“子惠児童康復服務中心(子恵児童リハビリサービスセンター)”(以下「子恵センター」)で児童虐待事件が発生した。それは、4歳の女児“瑤瑤(ようよう)”(以下「瑤ちゃん」)が、言う事を聞かないという理由で、“保育員(保育士)”の“許立歓”(27歳)によって床へたたきつけられて脳挫傷の重傷を負った悲惨な事件だった。左脳組織に損傷を受けた瑤ちゃんは2回の大手術を経て生命の危機は去ったものの、右半身が不随となり、10月時点でさらなる機能回復手術が必要な状態となっている。

 この事件のてん末は子恵センター内に設置されていた監視カメラによって記録されていた。当該映像はテレビニュースを通じて全国に放映されたので、保育士による幼児への無法な虐待振りに国民の怒りは沸騰した。

床にたたきつけられ半身不随に

 7月2日の朝、体操の時間だというのに、まだ眠っていた瑤ちゃんに腹を立てた保育士の許立歓は、靴のつま先で瑤ちゃんの足の裏を蹴飛ばして目を覚まさせた。許立歓は目覚めた瑤ちゃんを2階の体育室へ連れて行くと、抱き上げて高さ40センチメートルのU字型の平均台に乗せて歩行訓練をさせようとした。しかし、目覚めたばかりの瑤ちゃんは脚に力が入らず平均台から落ちてしまう。許立歓は再び瑤ちゃんを抱えあげて平均台に乗せようとしたが、瑤ちゃんは訓練を嫌がって平均台の上に立とうとしない。瑤ちゃんの反抗的な態度に許立歓は思わず逆上した。

 許立歓は両手をつかんで瑤ちゃんの身体を持ち上げると床にたたきつけた。後頭部を床に強打して動かない瑶ちゃんに対して、許立歓は右足で瑶ちゃんの左脚を蹴飛ばした。それでも動かない瑶ちゃんに怒りを増大させた許立歓は、両脚の足首をつかんで瑶ちゃんの身体をひっくり返してうつ伏せにし、さらに両腕をつかんで引き起こした。この時すでに瑶ちゃんは意識不明状態に陥っていたようで、許立歓に腕をつかまれた状態でぐったりとして頭を垂れ、身動きすらしなかった。

 こうして意識不明となった瑶ちゃんは病院へ搬送され、緊急手術が施されたことで一命は取り留めた。しかし、不幸なことに、瑶ちゃんは脳挫傷による左脳組織損傷で右半身不随となり、3カ月間のリハビリを経て10月時点でようやく右腕が動くまでに回復したのだった。

 現在、瑶ちゃんは番禺区に隣接する佛山市の“順徳区”にある“同江医院”に転院して次の機能回復手術を待っているが、そこに立ち塞がるのは高額な手術費という問題である。次の手術では機能回復治療のみならず、頭蓋骨の修復を行うことになるが、手術費は機能回復治療だけで少なくとも50万元(約625万円)は必要となる。

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「世界鑑測 北村豊の「中国・キタムラリポート」」のバックナンバー

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「中国を揺るがした児童虐待事件の全貌」の著者

北村 豊

北村 豊(きたむら・ゆたか)

中国鑑測家

住友商事入社後アブダビ、ドバイ、北京、広州の駐在を経て、住友商事総合研究所で中国専任シニアアナリストとして活躍。2012年に住友商事を退職後、2013年からフリーランサーの中国研究者として中国鑑測家を名乗る。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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