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第2期オバマ政権に突き付ける「イランの核」

失策続き、中東問題の“どろ沼”から足抜けできない

2012年11月7日(水)

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 11月6日、大接戦だった米大統領選挙を制したのは現職のオバマ大統領だった。9月末まではオバマ大統領の優勢で選挙戦を進めていたが、第1回目の候補者同士の討論会で共和党のロムニー候補が株を上げ、一気に差を縮めた。第2回、第3回の討論会ではオバマ大統領が巻き返したものの、その後支持率に大きな変化はなかった。

米大統領選挙 第3回候補者討論会(写真:ロイター/アフロ)

 10月末に米東部を襲ったハリケーン・サンディーでは、オバマ大統領が現職の強みを活かして被災地の救援に指導力を発揮したことや、10月の雇用統計で失業率がわずかながらも減少するなど、最後の最後にオバマ大統領に追い風が吹いたことも間違いない。

 いずれにしても、これだけの大接戦となったということは、対立候補である共和党への支持やオバマ大統領の政策への不満もそれだけ高かったことを意味しており、2期目の政権運営に大きな障害となっていくであろう。

 今回の大統領選挙では、対立候補のロムニー氏が、選挙戦終盤で外交問題を争点にすることを諦め、ほとんど経済問題に集中してしまったために、オバマ政権の外交分野の失敗があまり浮き彫りにされることはなかったが、ここではオバマ新大統領が今後直面するであろう外交的課題を整理しておこう。

第2期オバマ政権が直面する新たな「テロ問題」

 第3回目の討論会は外交がテーマだったが、この時に「米国に対するもっとも大きな脅威は何か?」というモデレーターの質問に対し、ロムニー候補はイランの核問題をあげ、オバマ大統領はアルカイダなどの国際テロ勢力をあげていた。この2つは、第2期オバマ政権にとって間違いなく外交・安全保障政策の最優先課題となるであろう。まずは、国際テロの問題から見ていこう。

 国際テロの問題というと、アフガニスタンやパキスタンで米軍やアフガン治安機関に対して自爆テロなどを実行しているアルカイダやハッカーニ・ネットワークといったイスラム過激派勢力のことを思い浮かべるだろう。しかし、最近米国で俄かに注目を集めているのは、中東や北アフリカで見られたいわゆる「アラブの春」によって出来た新体制の下で、新たな自由を得てしまった武装勢力のことである。

 その新しい脅威が誰の目にも明らかになったのが9月11日にリビア東部の都市ベンガジの米領事館が襲撃された事件であった。米国政府の出先機関である領事館が武装勢力に襲撃され、米国大使を含む4名の米国政府関係者が殺害されたのだが、これを実施したのは無名のローカルな武装民兵集団だった。このような反米武装勢力が中東各地で増殖していることは、米国にとって新たな脅威が出現したことを意味しており、このような事態を招いたのはオバマ政権の中東政策の失敗だ、と一時期ロムニー候補はオバマ氏を激しく非難していた。

 「リビアにおいてわが国の人々を殺害し、他の多くの国々で我々の大使館を襲った責任は、もちろんそれらを実行した者たちにある。だが、事態に翻弄されるがままにしておくのではなく、米国の偉大な力を行使して歴史をつくる責任は大統領にあるのだ」

 「オバマ大統領は戦争の潮流はおさまりつつあるなどと述べているが、今日の中東を見れば、イランは核兵器能力の取得に近づきつつあり、シリア紛争は中東全域の安全を脅かしている。中東全域で過激派の勢力が強まり、米国の大使や職員がアルカイダの手で殺害されるような事件が起きているのだ。中東における紛争のリスクは、オバマ大統領が政権の座について以来ますます強まっているのは火を見るより明らかだ」

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「第2期オバマ政権に突き付ける「イランの核」」の著者

菅原 出

菅原 出(すがわら・いずる)

ジャーナリスト/国際政治アナリスト

アムステルダム大学政治社会学部国際関係学科卒。在蘭日系企業勤務、ジャーナリスト、東京財団リサーチフェロー、英国危機管理会社役員などを経て、現在、国際政治アナリスト

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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