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米国大統領選で見たネット・ソーシャルと「本来の民主主義」の関係

オバマの「マネーボール作戦」は単なる「売り込み」にあらず

2012年12月14日(金)

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 日本でも選挙たけなわながら、いまだにネットを使った選挙運動すらできないというトホホな状況はとりあえず置いておく。11月の米大統領選では、民主党のオバマ大統領側がIT(情報技術)とネットによる情報収集力をフル活用し、接戦と伝えられた選挙戦を制する原動力となったともっぱらの評判だ。

 「データ解析を駆使して、小が大に勝つ」の代名詞となった映画になぞらえて「マネーボール」作戦などとも称されている(「マネーボール」については、昨年11月21日の当コラムの記事「「マネーボール」から医療まで、難問を解決するデータの力」をご参照ください)。

 伝統的な世論調査よりもはるかに正確に選挙結果予測を的中させたデータ学者のネイト・シルバーの話題と併せ、いよいよ政治にも「ビッグデータ」のパワーが押し寄せた、と注目しきりだ。

 しかし、データ解析の力はその通りとはいえ、あまりに記事で煽られ、この現象が「何かの売り込みにビッグデータを使う事例」という小手先のノウハウとして、矮小化され消費されてしまうことを私は危惧している。

 そもそもオバマに反対の人が、ビッグデータのおかげで投票するようにはならない。買う気のない人に無理やり押し売りするのではないのだ。データ解析は、埋まっている事実や傾向を掘り出すだけだ。そして、ここで掘り出されたモノは、実はとても大切なものだと私は思っている。

 掘り出されたモノとは何か?その前にまずは、オバマのマネーボール作戦の中身を少々検討してみよう。

ソーシャルからビッグデータへ

 2008年の選挙の時点で、既にオバマ大統領はソーシャルメディアを使って支持を広げることに成功した。その時点では、どちらかというと「有権者にリーチする新しい手段」として、フェイスブック、ツイッター、ユーチューブなどのソーシャルメディアや、携帯電話、スマートフォンを、「情報を配信する線」として活用することが中心だった。

 ソーシャルメディアも米アップルの「iPhone」もまだ新しく、その主要ユーザーであった若年層が、これまでになかったタイプの政治家を大統領に押し上げ、「新しい時代がやってくる」と人々は熱狂した。これが第1段階だ。

 それが今回の選挙では、ソーシャルによる情報配信はもはや当たり前となった。この4年間、アメリカの経済は回復せず、失望した人も多い。そんな現実の中で、今回は「情報配信」よりも「情報収集・解析・予測・絞り込み」、つまり「線」ではなく「脳」の部分にビッグデータ手法を活用し、もっと高度な使い方をした。

 前の選挙よりも一歩進んだ、第2段階である。対抗する共和党のロムニー候補の陣営もそれなりに頑張ったが、予備選が終わってからの短期間では間に合わなかったこともあり、オバマの方が上手だった。

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「米国大統領選で見たネット・ソーシャルと「本来の民主主義」の関係」の著者

海部 美知

海部 美知(かいふ・みち)

エノテック・コンサルティングCEO

ホンダ、NTT、米ベンチャー企業を経て、1998年にエノテック・コンサルティングを設立。米国と日本の通信・IT(情報技術)・新技術に関する調査・戦略提案・提携斡旋などを手がける。シリコンバレー在住。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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