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先進国の経済成長はもう終わったのか?

経済学者の悲観論vs.不屈のネット陣営

2013年1月18日(金)

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 いささか旧聞に属するが、2012年秋に、アメリカではある論文が話題となった。米ノースウエスタン大学経済学教授のロバート・ゴードンによる「米国の経済成長はもう終わったのか?」というタイトルで、欧州のシンクタンク、CEPR(Centre for Economic Policy Research)の論文集に掲載されたものだ。

 タイトルは反語になっているが、論点はミエミエである。「アメリカはこの先経済成長は期待できないだろう」という悲観論であり、その中で「だいたい、インターネットって大したことないよね」という主張を大いに展開している。

 といっても、古くさい新聞の社説にありがちな「現代の便利なナントカにより、人はナニか大切なものを失ってしまったのではないだろうか」的な感情論ではなく、統計分析や個別の論点には私も納得・共感する部分が多くあり、なかなか面白い。

 論文の分析対象は主にアメリカだが、日本を含む先進国にはいずれもあてはまる話だ。ただ、結論について私は必ずしも同意できず、私だけでなく多くの人が賛成や反対を表明している。昨年の年末には、米プリンストン大学教授でノーベル賞経済学者のポール・クルーグマンが、米ニューヨークタイムズ紙のコラムで私の考えとほぼ同じことを書いているのを見つけ、ちょっとうれしくなった。

1300年から英国そして米国の1人当たりGDPを調査

 ゴードンが論文でフォーカスしている時代は、日本では明治維新直後に当たる1870年頃から始まる。ちょうど今年の大河ドラマの舞台でもあり、歴女の私としてはぐっとくるものがある。年の初めで日々の雑事に埋もれる前に、こんな文明の興亡話など考えたくなってしまうので、少々この論文についてご紹介しようと思う。

 この論文では、まず西暦1300年以来のイギリスとアメリカの1人当たりGDP(国内総生産)成長率の研究を引用し、年ごとの成長率をプロットする。世界最先端の先進国について見ることが目的なので、1920年頃より前はイギリス、後はアメリカの数字を使っている。

 なお、このグラフは「年率成長率」であるので上がり下がりがあるが、1人当たりGDPの絶対値はずっと右肩上がりなので、誤解のないようにグラフを見ていただきたい。

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「先進国の経済成長はもう終わったのか?」の著者

海部 美知

海部 美知(かいふ・みち)

エノテック・コンサルティングCEO

ホンダ、NTT、米ベンチャー企業を経て、1998年にエノテック・コンサルティングを設立。米国と日本の通信・IT(情報技術)・新技術に関する調査・戦略提案・提携斡旋などを手がける。シリコンバレー在住。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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