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視界不良、中国大気汚染 普通の国に脱皮できる?

2013年1月28日(月)

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 「PM2.5の値が北京で観測史上初めて900を超えた」――この一報を聞いて思わず息をのんだ。上海に赴任するため昨年末に北京から引っ越していたので、私は“重汚染”と呼ばれる今回の大気を吸わずに済んだ。しかし、北京に住む人のことを思うと心がヒリヒリと痛んだ。

 PM2.5とは、直径が2.5マイクロメートル(マイクロは100万分の1)以下の微粒子状物質が1立方メートルの空気中に何マイクログラムあるかを示す指標だ。これだけだとピンとこないが、この微粒子は「人の髪の毛の約40分の1で、肺の奥や血管まで侵入し、ぜんそくや気管支炎、さらには肺ガンや心臓疾患などを発症・悪化させる」と聞くと、不安が高まる。

目の敵にされる自動車業界

 北京に約4年間住んでいた経験から言うと、PM2.5が300近くまで上昇すると道路の向かいに建つビルさえ霞んでしまう。500を超えると外気は何かが燃えたようなニオイとなる。ところ構わず痰を吐き散らす人を中国ではよく目にするが、たばこを吸っていなくても常に喉がイガイガする感覚を覚えるほどだ。北京の知人によると900を突破した1月12日には、外に短時間いるだけで頭が痛くなったそうだ。

 今回の事態を行政も重く受け止めている。北京市政府は19日、大気汚染が一定水準を超える日には自動車などの車両に対して通行規制を実施すると発表した。従わない場合には罰金を科し、さらに工場や工事現場の稼働を強制的に中止させることもできるとした。実際、大企業も含めて複数の工場が操業停止命令を受けている。

 汚染度合いが中国で最悪と指摘されている山東省の済南(ジーナン)市では、16日から急遽マイカー規制が導入された。ナンバープレートの末尾が偶数のクルマは奇数の日には市内中心部に乗り入れることはできない。道路を走るクルマの数が約半分となるので大気汚染と渋滞解消に効果がある、と行政サイドは強調する。

 大気汚染の原因が自動車だけだとは思えないが、「クルマは金持ちが所有するもの」という意識が根強い中国では庶民受けする政策と言えるのだろう。大気汚染を理由にマイカー規制を導入したのは済南が初めてで、今後別の都市にも広がる可能性がある。

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「視界不良、中国大気汚染 普通の国に脱皮できる?」の著者

坂田 亮太郎

坂田 亮太郎(さかた・りょうたろう)

日経ビジネス副編集長

東京工業大学大学院修了後、98年日経BP入社。「日経バイオテク」「日経ビジネス」を経て2009年から中国赴任。北京支局長、上海支局長を経て2014年4月から日経ビジネスに復帰

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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