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中国のバブルはまたやってくる

経済の投資依存体質は変わらない

2013年2月6日(水)

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 習近平氏の共産党総書記就任を契機に、中国ではどのような変化が起き始めているのか? もちろん、就任からまだ3か月も経っておらず、3月5日から始まる全人代での政府の人事交代が控えているため、この時点で変化があったかどうかを議論するのは性急すぎるきらいがある。しかし、変化の兆しが出始めているのは否定しがたい事実だろう。

会議に花を飾ってはいけない

 昨年末、北京で開催されたあるフォーラムで、朱鎔基元総理の秘書を務め、現在は国務院発展研究センターの主任である李偉氏がスピーチした。その中で、最近、花卉の販売量が8割減少したというエピソードに触れた。習近平氏が就任してから、会議を開催する際、「花を飾ってはいけない」という通達が出されたのが原因だとみられる。確かに、前回のフォーラムで李偉氏がスピーチした際の写真を見ると、演壇が綺麗な花で飾られていた。

 また、この通達の中では、指導者などが外出した際、「道路を封鎖してはいけない」という決まりも設けられた。2012年12月、深圳などを視察した際、習近平氏は中型マイクロバスに乗り、一般車と同じように信号を守り、沿道では道路封鎖がなかったという。警備を担当した広東省公安庁のトップは、途中、1台の乗用車が習氏の車列にむりやり割り込み、あわや追突事故になるところだったという「美談」を披露した。

 現在、中国では地方政府の全人代が開催されている最中だが、節約が話題となっている。会議に参加する代表たちは高級ホテルに宿泊せず、宴会や接待は一切禁止、食事はバイキング式、飲み物はお湯だけなど、節約を競い合っている。そのため、高級レストランの予約は次々とキャンセルされ、接待に欠かせない白酒の需要が急減したという。

 筆者もこれまでは、全人代が開催される3月中は混雑を避けるため、なるべく北京出張を避けていた。一度、食事後にお客さんなど10人ほどを連れてカラオケへ行った際には、すべての部屋が某地方政府の代表団に占領されてしまう事態に遭遇したこともある。しかし、今年3月に全人代開催中の北京では、全く違う景色がみられるかもしれない。

 2013年1月22日に開催した中央規律委員会のスピーチで習近平氏は、「踏石留印、抓鉄有痕」(石を踏んだら足跡を残せ、鉄を掴んだら痕跡を残せ)という非常に強烈な表現を使った。最近、内外の報道で、高級住宅を投げ売りしたり、札束をスーツケースに詰め込んでアメリカなどの入国審査に引っかかったりする関係者が急増したと伝えられていることから、「習近平講話」のアナウンス効果は相当大きいのではないかと推察する。

 また、国民の監視の目が厳しくなるにつれ、どんな時計を付けているのか、どんな服を着ているのか、誰と食事をしているのかが、いつネット上に流されても不思議ではない状況下、戦々恐々かつ不自由な日々を過ごしている関係者も少なくないはずだ。

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「中国のバブルはまたやってくる」の著者

肖 敏捷

肖 敏捷(しょう・びんしょう)

エコノミスト

フリーのエコノミストとして原稿執筆や講演会などの活動をしている。テレビ東京の「モーニング・サテライト」のコメンテーターを担当中。2010年の日経ヴェリタス人気エコノミスト・ランキング5位。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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