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中国でまた橋が落下、「原因は積み荷の花火」は本当か

事故が起きたら責任転嫁という官僚文化

2013年2月8日(金)

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 “連雲港-霍爾果斯高速公路(高速道路)”(略称:“連霍高速”)は、東の江蘇省“連雲港市”と西の新彊ウイグル自治区イリ・カザフ自治州霍城県にある国境の街“霍爾果斯(ホルゴス)”とを結ぶ高速道路である。連霍高速は中国の東部(江蘇省)、中部(安徽省、河南省)、西部(陝西省、新彊ウイグル自治区)を貫く交通の大動脈であり、その長さは中国の高速道路で最長の4395kmに及んでいる。ちなみに、これは中国第2の大河である“黄河”の全長4350kmよりも長く、日本列島の全長約3000kmを遥かに凌いでいる。

トラック6台、自家用車2台が墜落

 2013年2月1日の午前8時52分、その連霍高速の起点である連雲港市から741.9kmの地点にある“義昌大橋”が突然の爆発により崩壊した。2012年8月24日に黒龍江省ハルビン市で“松花江”に架かる“陽明灘大橋”が崩壊して走行中の車4台が転落して死傷者を出す大事故<注1>があったばかりだが、今度は高速道路上の高架橋が崩壊したというのである。これでは「石橋を叩いて渡る」と裏腹に、中国では安心して橋を渡れなくなりかねない。そこで、この「義昌大橋崩壊事故」の実態を探ってみた。

<注1>“陽明灘大橋”の崩壊事故については、2012年9月14日付の本リポート「中国各地で相次ぐ橋の落下、責任追及は徹底されず」参照。

 義昌大橋は連霍高速の河南省区間の“洛陽市”と“三面峡市”の中間地点に近い“三門峡市縄池県”にかかる全長160mほどの高架橋で、“洛陽・三門峡高速工程指揮部(プロジェクト本部)”が1998年に着工し、2001年末に開通させたものである。義昌大橋は上り2車線の高架橋と下り2車線の高架橋がそれぞれ独立しており、高さ30mの橋脚と橋脚の間に橋面を架ける構造になっている。「上り」と「下り」と述べたが、中国語の原文では、“南半幅(南車線)”と“北半幅(北車線)”となっており、洛陽市方向へ走行するのが南車線であり、三門峡市方向へ走行するのが北車線である。

 中国メディアが報じた政府側発表の事故状況を取りまとめると以下のようになる。

【1】事故発生当時、現場となった連霍高速の義昌大橋周辺は霧が深く、視界が極めて悪かった。そこを陝西省渭南市に属する“蒲城県”<注2>の橋稜鎮六井村にある“蒲城宏盛花炮公司(“花炮”=「花火」)”から600個前後の花火を積み込んだ河北省石家荘市の“凱達運輸有限公司”のトラックが通りかかった。このトラックは2月10日の“春節(旧正月)”を迎えるに際して庶民が邪を祓うために打ち上げる花火を河北省へ輸送していたのだった。

<注2>蒲城県は陝西省の伝統花火の三大生産地の1つであり、西北5省最大の花火製造販売基地であり、「中国花火の故郷」と言われている。

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「中国でまた橋が落下、「原因は積み荷の花火」は本当か」の著者

北村 豊

北村 豊(きたむら・ゆたか)

中国鑑測家

住友商事入社後アブダビ、ドバイ、北京、広州の駐在を経て、住友商事総合研究所で中国専任シニアアナリストとして活躍。2012年に住友商事を退職後、2013年からフリーランサーの中国研究者として中国鑑測家を名乗る。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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