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中国は対北朝鮮政策を転換するのか

核実験で盛り上がる「対朝鮮政策失敗論」

2013年2月20日(水)

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 春節(旧正月、2月10日)を爆竹花火で迎える風習は中国も朝鮮半島も同じだと聞くが、北朝鮮は今年、春節を2日過ぎた12日に、特大の爆竹を地下で鳴らした。3度目の核実験である。

 2月16日の故金正日総書記の生誕記念「光明星節」に合わせたともいう、この核実験の狙いがどこにあるか、極東情勢にどのような影響があるかについては、おそらく専門家の方が、いろいろと分析されていることだろう。私は中国の反応、ということに限定して、整理してみたい。

北朝鮮の核実験が市民の抗議活動を引き起こした

 今回の中国の反応が1回目の2006年、2回目の2009年の実験の時と違うのは、実験前に外交部を通じて実験中止を要請したにもかかわらず北朝鮮が実験を行ったこと。その直後に楊潔篪外相が池在龍・駐華北朝鮮大使を呼び出し強い不満と厳正なる抗議を直接伝えたことだ。これを新華社が「史上前例のない」と驚きをもって報じた。

 その3週間前、北朝鮮の「人工衛星」と称する長距離弾道ミサイル発射(2012年12月12日)に対する制裁拡大の国連決議にも中国は賛成に回った。従来の中国は、あくまで北朝鮮の「人工衛星」という口実を支持し、制裁には反対の姿勢を取り続けてきたのに。このことから、習近平・新政権の北朝鮮政策が転換するのではないか、という観測が広がっていた。

 習近平総書記自身は本来、北朝鮮にはシンパシーを抱いており、2010年の抗美援朝戦争記念の式典でも「正義の戦争」と北朝鮮を持ち上げていた。だが、今年は習氏は金正恩第一書記に年賀状を送ったにもかかわらず、金氏からは年賀状が送られていないなど、中朝トップの関係は冷え込んでいるそうだ。

 興味深いのは、中国人が従来にはなかった強烈な反応を示したことだ。例えば、各地では北朝鮮核実験抗議デモが起きた。2月16日、広州市では「必要なのは平和だ。核武装はいらない」「中国の国土を害し、世界の環境を破壊する行為だ」などと横断幕を掲げた10人前後が集まり、5人が警察に連行されたという。5人は注意を受けただけで、すぐに釈放されたそうだ。12日に遼寧省瀋陽市の北朝鮮総領事館の前でも小規模の抗議デモがあったとか。これらは中国のインターネットの微博(マイクロブログ)で呼びかけられた。

 小規模とはいえ、北朝鮮の核実験が市民の抗議活動を引き起こした例は、今回が初めてだろう。正直、核実験の環境への影響を心配するというなら、北朝鮮の核実験よりも、新疆ウイグル自治区で行われた46回の核実験の方が深刻なはずなのだし、核武装はいらない、というなら中国の核武装はどうなのか、という疑問もあるのだが、潜在的にあった中国人の北朝鮮への反感が今になって表面化してきたといえる。

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「中国は対北朝鮮政策を転換するのか」の著者

福島 香織

福島 香織(ふくしま・かおり)

ジャーナリスト

大阪大学文学部卒業後産経新聞に入社。上海・復旦大学で語学留学を経て2001年に香港、2002~08年に北京で産経新聞特派員として取材活動に従事。2009年に産経新聞を退社後フリーに。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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