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もらえないかもしれない年金より今の幸せ

韓国で国民年金の廃止を求める署名が広がる

2013年2月20日(水)

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 この頃、韓国映画「南に逃げろ」が話題になっている。日本の小説「サウスバウンド」を映画化したものだ。この中に、主人公が国民年金の保険料納付を拒否する場面がある。国民年金管理公団が2月4日、その場面を削除するよう映画製作会社に要求したが、映画製作会社は表現の自由を理由にこれを断った。

 この騒動は、映画の表現の自由よりも、国民年金の必要性をめぐる議論に発展した。

 韓国納税者連盟は2月6日、国民年金の廃止を求める署名運動を始めた(関連サイト)。同連盟は2001年1月に設立された市民団体。その年の5月から所得税払い戻し申請代行サービスを始め、1万6000人が120億ウォン(約10.5億円)の税金を払い戻ししてもらう成果を上げたことで注目を浴びた。

 署名は2月17日の正午時点で6万人を超えた。連盟は最終的に10万人以上が署名に参加すると見ている。

年金負担のため教育資金が足りない

 署名運動のホームページには、国民年金に対する不信や不満が書き込まれている。最も多い不満は、今の高齢者は受給額が多いのに対して、20~30代が高齢者になる頃の年金受給額はそれまでに積み立てた金額より少なくなる可能性が高いことだ。このため「積立金を払いたくない」という若者が増えている。

 国民年金の保険料は税金と同様に給料から天引きされる。所得の低い人ほど所得に占める国民年金の負担が大きい。所得が年間約200万円以下の人は所得の9%を、年間約9000万円以上の人は所得の0.22%を、国民年金の保険料として毎月納める義務がある。高所得層は、余裕資金を国民年金に投資して年金として戻してもらう感覚だが、低所得層は生活費を削って国民年金を払うしかない状況に追い込まれている。子供の教育や住宅資金のために借金をするしかないという不満も高じている。

 65歳になれば、それまでの月平均所得の30~40%が年金として支給される。だが、物価上昇率を考えると低所得層は今の生活も、老後の生活も相当切り詰めないといけない。このため、国民年金に加入せず、若い時に少しでも豊かな生活をして、老後は自分でなんとかした方がいいと反発したくなる。

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「もらえないかもしれない年金より今の幸せ」の著者

趙 章恩

趙 章恩(ちょう・ちゃんうん)

ITジャーナリスト

研究者、ジャーナリスト。小学校~高校まで東京で育つ。ソウルの梨花女子大学卒業。東京大学学際情報学府博士課程に在学。日経新聞「ネット時評」、日経パソコン「Korea on the web」などを連載。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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