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結婚しない若者が増大する理由は恐怖感

バレンタインデーから見た中国の結婚事情

2013年2月22日(金)

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 中国では毎年2月14日のバレンタインデーを“情人節”と呼ぶ。中国語の“情人”には“情婦”や“情夫”といった婚姻関係にない男女関係が含まれるので、“情人節”という命名には異論がある。また、一部には西洋の伝統行事がむやみに中国へ流入することによって、中国の伝統行事がおろそかにされることに対する反感も存在する。

 しかし、“情人節”は今では中国に文化として定着し、若者たちにとって重要な行事となっている。日本のバレンタインデーは女性が意中の男性にチョコレートを贈るが、中国の“情人節”は男性が意中の女性に贈り物をするのが一般的である。

 中国の伝統行事に旧暦1月15日の“元宵節(げんしょうせつ)”と旧暦7月7日の“七夕節(たなばたせつ)”があるが、この2つの節句が伝統的な“情人節”であった。古代の中国では“大家閨秀(金持ちの令嬢)”や“小家碧玉(庶民の美しい娘)”は大切にされて外出が許されなかったが、“元宵節”の夜だけは外出が許され、当日の夜に街中に飾られる灯籠(とうろう)を見て回ったり、密かに男友達との逢瀬を楽しむことができたのだという。

 一方、“七夕節”はどちらかというと女性の節句で、女性が“織女星(織姫星)”を祭って、恋の成就や技芸の上達、幸福などを祈ったものである。こうした伝統行事も持つ意味が片隅に追いやられて、新たに流入した“情人節”が隆盛を誇っているのは時の流れというものか。

バレンタインに餃子

 さて、今年の“春節(旧暦の元旦)”は2月10日で、2月9日から15日までの7日間が春節休暇となり、2月14日の“情人節”は国定休暇の期間中に含まれた。全国各地の婚姻登録部門では情人節に婚姻届を提出する夫婦が多いのが通例で、北京市を例にとると、その数は2011年に4000組以上、2012年には3894組であった。しかし、今年は2月7日に北京市民政局が春節休暇中であることを理由に、2月14日の“情人節”当日に特別出勤をして婚姻届を受理することはせず、受理の再開は休暇明けの18日からとする旨を発表したので、北京市では今年の“情人節”に婚姻届を提出した夫婦はゼロとなった。この情人節の婚姻届不受理は北京市に限らず、全国で統一的に行われたものと思われる。

 ところで、今年の“情人節”は旧正月の重要な行事である“初五(“正月初五”の略、旧暦の1月5日)”の日とぶつかった。中国では“春節”から4日間は炊事、掃除、裁縫などの禁忌事項が多いが、“初五”はそれらが解除され、日常の活動が正常に戻る日である。“初五”に「タブーを破る」ことから、旧暦1月5日を“破五”とも呼び、餃子を食べる風習がある。

 例年の情人節ならば、恋人同士は洒落たレストランで晩餐をとりながら愛を確かめ合うところだが、今年は“初五”と重なったことから、恋人たちの多くが向かった先は餃子専門店であった。この意味では情人節の日の売り上げ増を期待していたレストランは肩透かしを食い、一方の餃子専門店は“破五”で餃子を食べる家族連れに、“情人節”のカップルが加わり、どこも店の外まで行列ができる繁盛ぶりであったという。こうした状況を中国のメディアは「“情人節”が“破五”とぶつかり、恋人同士は高級レストランでの蝋燭(ろうそく)の灯りに照らされた晩餐を止めて餃子を食べた」と報じた。

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「結婚しない若者が増大する理由は恐怖感」の著者

北村 豊

北村 豊(きたむら・ゆたか)

中国鑑測家

住友商事入社後アブダビ、ドバイ、北京、広州の駐在を経て、住友商事総合研究所で中国専任シニアアナリストとして活躍。2012年に住友商事を退職後、2013年からフリーランサーの中国研究者として中国鑑測家を名乗る。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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