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受験競争に勝つため友情はいらない?

朴政権は「夢を育てる創意教育」を目指す

2013年3月6日(水)

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 3月から新学期が始まる韓国で、大手塾の広告が物議をかもしている。2月末ぐらいから地下鉄やバスなどに貼られた広告で、通学途中であろう2人の少女が、桜が咲いた道を歩きながら笑っている。その写真の左には、こんなメッセージが書いてある。「新学期が始まったから、君は友情という名分で友達と遊ぶ時間が増えるだろう。そうなると君が計画した勉強は後回しになるよね。でもどうする? 大学入試の試験日は後回しにできないよ。もう迷っちゃだめ。友達が君の勉強を代わりにしてくれるわけではない」。

 この広告の存在はTwitter上で「高校生の間で友情破壊広告が話題になっている」として広がった。「大学入試競争に勝つためには友達を作ってはいけない」「1人で勉強だけしなさい」とも取れるこの怖い広告に、ネットの世界は「競争社会とはいえ、これはひどすぎる」と大騒ぎになった。

 この塾と韓国の教育の現実を非難する書き込みが殺到している。
 「新学期だから、新しい友達と一緒に塾で勉強しよう、くらいの広告にすればよかったのに」
 「大学入試で良い点数を取る方法が、塾に行くことではなく、友達を作らないことだなんて悲しい」
 「小中高校の友達は一生の友達。この広告を作った人は友達がいないのかもしれない」
 「これは学生より親を不安にさせる恐怖マーケティング。国語・数学・英語の点数が全ての国だから韓国は単純でバカな人が多い」

 教育専門家らは、そうでなくても友達を作るのが苦手な韓国の青少年にこの広告がもたらす影響を心配する。韓国青少年政策研究院が2011年に発表した報告書によると、韓国の中高生は36カ国の中で最も友達付き合いが下手だという。「成績が良ければそれでよし」という雰囲気から、協調性に欠ける中高生が増えている。

 ソウル市教育庁がソウル市内の小中高校生約26万人を対象に2012年4月に実施したアンケート調査では、「友達と仲良くしている」という項目に小学生は4.42点、中学生4.24点、高校生3.2点(5点満点)と答えた。「大学入試が近づくほど一人になっていく」とも見られる調査結果だ。友達付き合いが苦手な高校生が多いせいか、大学でも、会社でも、個人としての能力は優れているのに協調性に欠ける人が問題になっている。

ソウル大学合格生が住んだマンションにプレミアム

 韓国の教育熱は高い。これは昨日今日に始まった話ではない。ソウル大学への進学率が高い高校の周辺にあるマンションは、どんなに古くても億ションだ。そうでない地域は高級新築マンションでも値が上がらない。

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「受験競争に勝つため友情はいらない?」の著者

趙 章恩

趙 章恩(ちょう・ちゃんうん)

ITジャーナリスト

研究者、ジャーナリスト。小学校~高校まで東京で育つ。ソウルの梨花女子大学卒業。東京大学学際情報学府博士課程に在学。日経新聞「ネット時評」、日経パソコン「Korea on the web」などを連載。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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