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どうなる? オバマの軍事支援で「シリアの春」は

2013年4月2日(火)

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 オバマ政権がいよいよシリア反体制派の「事実上」の軍事支援へ踏み出した。シリア内戦の長期化に伴い、米中央情報局(CIA)のシリア反体制派への支援がますます活発になっているのだ。

 3月22日付の米『ウォールストリート・ジャーナル』は、CIAが「武器の使用法、市街地戦闘、それに体制側のスパイに対抗する防諜の分野で、シリア反政府派に訓練を実施している」ことを伝えている。

 シリアの内戦では、アサド政権に対して反旗を翻して武装闘争を展開する反政府勢力の中で、イスラム過激派の力が大きくなっているとの懸念が強まっている。具体的には、シリア反体制勢力の中で影響力を強めている「アル・ヌスラ戦線」が、パキスタンに拠点を置くアルカイダの中核指導部と関係を深めている、との見方をオバマ政権は強めている。

 そこでオバマ政権は、アサド政権が崩壊した後に反米傾向の強いイスラム過激派が政権を握らないように、反政府勢力の中でも「イスラム過激派ではない勢力」への支援を強化する作戦をステップ・アップさせている。

 最近ヨルダンを訪問したオバマ大統領は、「シリアが過激派の飛び地になってしまうことを強く懸念している。なぜなら過激派は混乱の中で成長し、失敗国家や力の空白の中で増殖していくからである」と述べている。

 オバマ政権はこれまで、「シリア反体制派への武器支援はしない」という方針をとってきた。この政策は表面的には変わっていない。だが、自分たちが支援する「自由シリア軍」の戦闘員に対して、様々なタイプの武器の使い方や、それらの武器を市街地戦闘でどのように活用していくのか、政府軍の戦車を破壊する対戦車砲をどのように適切に運用するのか、などの戦術的な訓練を実地で行っているというのだ。物理的に武器は供給していなくても、その効果的な使用法を教えることで事実上の軍事支援をしているわけだ。

シリア反体制派への複数の武器支援ルート

 3月24日付『ニューヨーク・タイムズ』は、現在、シリア反体制派への武器供給には既に複数のルートができており、昨年末辺りから外国からの武器流入が活発になっているという。

 それによるとサウジアラビアがクロアチアから武器を購入し、それをヨルダン経由でシリア反体制派に流しているという。また、そのサウジアラビアによるクロアチアでの武器購入は、裏でCIAが仕切って取りまとめており、この旧ユーゴ製の武器をシリアの誰に渡すかまでCIAが決めているという。

 米国仲介の武器支援は、昨年11月の米大統領選挙でオバマ再選が決まってからさらに拍車がかかったようである。サウジアラビアがクロアチアで購入した武器はヨルダンに空輸され、ヨルダンからトルコに引き渡され、シリア国境に近いトルコ側の反政府勢力の拠点に運ばれているという。

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「どうなる? オバマの軍事支援で「シリアの春」は」の著者

菅原 出

菅原 出(すがわら・いずる)

ジャーナリスト/国際政治アナリスト

アムステルダム大学政治社会学部国際関係学科卒。在蘭日系企業勤務、ジャーナリスト、東京財団リサーチフェロー、英国危機管理会社役員などを経て、現在、国際政治アナリスト

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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