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車市場、活況の裏の憂鬱 「日米欧韓」で競争激化

2013年4月8日(月)

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 この活況は、いずれ消耗戦に姿を変えるのか──。

 3月28日、ニューヨーク株式市場でS&P500種株価指数が約5年5カ月ぶりに最高値を更新した。一足先にダウ平均株価も最高値を突破しており、米国経済の回復期待を反映するものとなった。雇用は復調を続けており、消費市場は底堅く推移している。

 そんな中、特に確かな足取りを見せているのが自動車市場だろう。金融危機後には新車販売がほぼ半減し、市場が「蒸発した」とまで言われたが、昨夏以降、堅調な販売が続く。背景には、景気停滞がもたらした買い控えの反動のほか、金融緩和によるローン金利の低下、燃費の良い新型車の登場など、いくつかの要因が指摘されている。

 日本の自動車メーカーの業績も米市場に歩調を合わせるかのように回復している。しかし、関係者からは浮かれる声はあまり聞かれない。それは単に社内の気の緩みを防ぐためではない。

 あるメーカーのIR(投資家向け広報)担当者はこう話す。「(米国での)販売台数は来年の方が多くなるし、円安の効果も期待できるだろう。でも利益率がどうなるかは分からない」。

 利益率を気にかけるのは、米市場で戦うプレーヤーが増えているからだ。政府のバックアップを受け復活を果たした地元米国メーカーはもちろん、欧州勢も米国攻略を本格化している。

 3月末に開幕したニューヨーク自動車ショーで新型「ゴルフ」を発表した独フォルクスワーゲン(VW)。米国法人を率いるジョナサン・ブラウニングCEO(最高経営責任者)は、「今までにないラインアップを揃えた。(米国での)成長に強い自信を持っている」と強調した。新型ゴルフはこのショーに合わせ発表となった「2013ワールド・カー・オブ・ザ・イヤー」に選ばれるなど評価が高く、日本メーカーが牙城としている小型車市場で強力なライバルになる可能性がある。

 米国でのVWの販売台数は、グループのアウディを含めても年間60万台超(2012年)と、まだホンダの半分程度。だが、前の年に比べると約4割も伸ばしている。米国やメキシコでの生産を拡大しており、さらに収益性の高いSUV(多目的スポーツ車)でも現地生産車を投入していく。米国攻略に向けて着々と整備を進め、2018年にはグループで年間100万台を販売する計画だ。

 VWのみならず、「メルセデス・ベンツ」を販売するダイムラーやBMWといったドイツの高級車メーカーも米国事業の拡大を目指している。さらには小型車に強いイタリアのフィアットも攻勢をかけている。

 欧州勢が米国に力を入れる理由の1つは、地元欧州の債務危機が継続し、自動車市場が冷え込んでいることだ。

 「市場がいつ回復するか分からない。我々は2014年、2015年、2016年と市場が全く成長しなくても大丈夫なように準備している」。日産自動車・ルノー連合率いるカルロス・ゴーンCEOも米国には自信を見せる一方、欧州については弱気だ。

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「車市場、活況の裏の憂鬱 「日米欧韓」で競争激化」の著者

細田 孝宏

細田 孝宏(ほそだ・たかひろ)

日経ビジネス 副編集長

1995年早稲田大学卒業。日経BPに入社し、日経ビジネス編集に配属される。日経アーキテクチュア編集、日経ビジネス・ニューヨーク支局長などを経て現職

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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