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「習総書記がお忍びでタクシーに乗車」の特ダネは誤報だった

皇帝を気取る江沢民、庶民に戻った胡錦涛、そして習近平は?

2013年4月26日(金)

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 4月18日付の香港紙「大公報」<注1>は“要聞(重大ニュース)”の紙面に、「“北京的哥奇遇:習総書記坐上了我的車(北京のタクシー運転手が体験した思いがけない出会い;習総書記が私の車に乗った)”」という大見出しの記事を掲載した。

 北京郊外の“平谷区”に住む46歳のタクシー運転手で、タクシー歴8年の“郭立新”が、3月1日夜のタクシー営業中に中国共産党総書記の“習近平”を乗客として運ぶという奇遇を体験したというのである。

 同記事は郭立新がその思い出を語った内容を報じたもので、満面に笑みを浮かべた郭立新とその運転するタクシー車輌の写真が添えられていた。多少長くなるが、同記事の詳細は以下の通りである。

<注1>香港の新聞でありながら、中国政府の代弁者として機能する御用新聞と言われている。

夜7時のラッシュアワーにタクシーに乗車?

【1】3月1日の夜7時過ぎ、郭立新は数人の若者を“鼓楼西大街”辺りまで運んで下ろした後に、車を路肩に止めた。ちょうどその時、男2人連れが車に乗ってきた。1人は助手席に座り、もう1人は後部座席に座った。行く先を尋ねると、“釣魚台大酒店(ちょうぎょだいホテル)”<注2>だと言う。郭立新がどう走ればよいか聞くと、助手席の男が「北京の道路はあまり詳しくないから、どう走っても構わない」と答えた。そこで、郭立新は鼓楼西大街を西に向かい、徳勝門の辺りで方向転換して、“北二環(北第二環状道路)”に沿ってずっと西の方向に走った。当日は金曜日で、夜の7時過ぎはラッシュアワーの最盛期だ。本道は渋滞していたので、郭立新は車を側道に走らせた。

<注2>北京を訪れた世界各国の国家元首、政府首脳、国際的著名人が宿泊する迎賓館

【2】最初のうち、郭立新は2人の乗客をさほど気にしていなかった。北京のタクシー運転手は乗客と社会問題についてよもやま話をするのが常で、「時事評論家」とあだ名されるほどである。郭立新もその例に漏れず、国家の重大な出来事には非常に関心を持ち、乗客との意見交換は日常茶飯の事である。その時も、郭立新は2人の乗客に対して、「北京は今年スモッグに覆われる日が多いが、今や大気汚染の深刻さに人々は恐慌をきたし、大いに不満を感じている」と切り出した。すると助手席に座った男がこれに応じて、その通りだと賛意を表明した上で、次のように述べた。

 「汚染するのは容易だが、それを処理するのは難しい。本来1分間で作られた汚染を処理するには10分間かかる。一方、中国人の平均寿命は以前より大幅に伸びており、社会の進歩という面から汚染を見ることも必要である。政府は、環境汚染を処理して庶民の健康水準を向上させると決断し、各種の対応に着手すると同時に、多数の措置を講じている。ただし、これらの措置は短時間に効果を発揮するものではない。何事にも必然的に過程があり、資本主義の先進諸国もこのような苦痛と長い過程を経て来ているのだ」

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「「習総書記がお忍びでタクシーに乗車」の特ダネは誤報だった」の著者

北村 豊

北村 豊(きたむら・ゆたか)

中国鑑測家

住友商事入社後アブダビ、ドバイ、北京、広州の駐在を経て、住友商事総合研究所で中国専任シニアアナリストとして活躍。2012年に住友商事を退職後、2013年からフリーランサーの中国研究者として中国鑑測家を名乗る。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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