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汚染河川で泳いだ環境保護局長に懸賞金300万円

地方政府の怠慢に憤る住民が新手の訴え

2013年5月10日(金)

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 浙江省杭州市に拠点を構える“毛源昌眼鏡有限公司”(以下「毛源昌」)は清朝の同治元年(1862年)に創業した150年以上の歴史を誇る老舗(しにせ)のメガネ店で、中国政府“商務部”により“中華老字号(中華の老舗)”として認定されているし、“毛源昌眼鏡”は浙江省の“著名商標”となっている。その毛源昌の“董事長(取締役会長)”の“金増敏”が、2月16日に“微博(マイクロブログ)”に次のように書き込んだ。

 「浙江省温州市の管轄下にある“瑞安市”の“仙降街道”にある『ゴム靴工場基地』の工業汚染は非常に深刻で、汚水を直接、河川(“飛雲江”)へ排出している。このため、飛雲江周辺の住民にはがん患者が多発している。瑞安市の“環境保護局”の局長が飛雲江で20分間泳ぐならば、20万元(約320万円)出そうじゃないか」

 この書き込みには1枚の写真が添付されていた。それは水上に漂う幾つかの赤い灯籠を写したものだったが、川面には無数の白色のごみが浮かび、岸辺には白色の液体が流れた痕跡が幾筋も刻まれていた。

環境保護局長が自分の体で汚染を確認しろ

 2月17日に“中新網(ネット)”の記者が早速に金増敏に連絡を取ったところ、金増敏は電話を通して次のように述べた。

【1】自分は仙降街道にある“金光村”の出身である。ネットに掲載した写真は今年2月の春節に帰郷した際に撮影したもので、撮影場所は金光村と“横街村”の境界辺りであった。自分は飛雲江の川辺で育ち、小さい頃はいつも仲間たちと飛雲江で泳いだものだった。あの頃、村人は飛雲江で洗濯をし、野菜を洗っていた。当時は道路がまだ十分発達しておらず、飛雲江は主要な交通路の役割を担っていた。飛雲江は今なお子供時代の思い出を多く残している。

【2】しかし、今では、仙降街道に入るや否や強烈な臭気に襲われる。飛雲江はゴム靴工場基地の近くを流れており、ゴム靴工場の汚水は飛雲江へ直接排出され、川面には大量の工業プラスチックのごみが浮かび、村人の生活に大きな影響を及ぼしている。このため、自分はかつてゴム靴工場の経営者たちを訪ねて話をしたことがあったが、彼らによれば、ゴム靴工場の廃水と排ガスは何ら処理されることなく、直接、飛雲江と空へ排出されているとのことだった。

【3】ゴム靴工場は住民の住宅密集地区に建設されており、工場から排出される排ガスが住民の健康に影響を与えないわけがない。排ガスにはがんを誘発する毒が含まれている可能性が疑われる。金光村は人口1000人前後の小さな村落だが、昨年1年間で17人もの村人ががんでこの世を去った。だからこそ、是非とも環境保護局長には飛雲江に入って泳いでもらい、飛雲江の汚染状況を自ら確認して欲しい。そのために20万元を出すのは惜しくない。

 金増敏から上記の話を聴取した記者は、瑞安市環境保護局の局長である“包振明”に面談して、金増敏の書き込みに対する意見を聞いた。その概要は以下の通りである。

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「汚染河川で泳いだ環境保護局長に懸賞金300万円」の著者

北村 豊

北村 豊(きたむら・ゆたか)

中国鑑測家

住友商事入社後アブダビ、ドバイ、北京、広州の駐在を経て、住友商事総合研究所で中国専任シニアアナリストとして活躍。2012年に住友商事を退職後、2013年からフリーランサーの中国研究者として中国鑑測家を名乗る。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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