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地方政府だけで6000万人、肥大化した中国公務員

国民は李克強総理に公務員改革を待望

2013年5月17日(金)

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 中国の第11次全国人民代表大会(以下「全人代」)第5回会議は2012年3月5日から14日までの10日間の日程で開催された。3月10日午後に開催された浙江省代表団全体会議に出席した全人代常務委員会委員で全人代法律委員会副主任の“劉錫栄”はその席上で次のように発言したことで一躍、時の人となった。

こんなに多くの役人を養いきれない

 中国の公務員はすでに1000万人を超えている。これでは庶民がどんなに勤勉に働いてもこんなに多くの役人を養いきれない。中華人民共和国は成立から60年以上経過したが、いまなお公務員の定員に関する法律はなく、機構をでたらめに設け、公務員の階級をでたらめに定めており、指導幹部の役職の定員超過と公務員の定員超過は非常に深刻な状況にある。こうした乱れた現象は公務員職の売買に無限の余地を残し、国民に余分な負担を課すと同時に、不正・腐敗に反対し清廉を呼びかける動きに極めて大きな圧力を与えている。

 この発言を聞いた浙江省代表団のメンバーは劉錫栄に賛同して盛大な拍手を送った。また、この発言をメディアの報道で知ったネットユーザーは、こぞって劉錫栄に賛意を表明し、“真話代表(本音を語る人民代表)”とか“良心代表(良心の人民代表)”と称賛する書き込みをした。その数はなんと400万件を超えたのだった。

 ところで、劉錫栄が「公務員の総数は1000万人を超えた」と述べた根拠だが、3月13日に全国紙「法制日報」のインタビューを受けた劉錫栄はその点について次のように述べている。

【1】たしか4年前に公表された全国の公務員数は600万人であり、現在公表されている数字は1000万人である。4年間で400万人の増加だから、毎年100万人増加した計算になる。
私が公務員1000万人という数字の拠り所としたのは、2011年3月に全国政治協商会議常務委員の“趙啓正”(元国務院新聞弁公室主任)が第11次全国政治協商会議第4回会議の記者会見の中で、「中国の公務員総数は1000万人に近づいている」と発言したことである。趙啓正は全国政治協商会議のスポークスマンであり、その彼が根拠のない数字を公式に述べることはあり得ず、必ずどこかに確かな根拠があると考えた。

【2】昨日(3月12日)国務院のある副部長から電話をもらった。彼が言うには、私が述べた公務員数が1000万人というのは不正確で、彼らの統計によれば、2010年末時点の全国公務員数は689.4万人で、2009年末よりも10.5万人増加した。これに社会団体組織の11.6万人、さらに公務員が管理する事業機関の76.8万人を加えて、合計で777.8万人となるのだと言う。

【3】公務員の数に食い違いがあるのは、いくつかの原因があると考える。すなわち、

(a)777.8万人というのは2010年末の数字であり、1年以上の時間が経過した現在、それはどうなったのか(当然増大している)。

(b)3月10日の浙江省代表団全体会議の席上で述べたように、全国各地で、乱脈な機構の設置や公務員の階級設定が行われ、指導幹部の役職や公務員の定員超過が深刻な状況になっている。これらの状況が生み出した公務員数増大の数字が統計に組み込まれているのではないか。

(c)正直言って、現在の統計方法には混乱があり、同じ事柄を異なる部門が同一でない統計数字を出すのは毎度の事となっている。

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「地方政府だけで6000万人、肥大化した中国公務員」の著者

北村 豊

北村 豊(きたむら・ゆたか)

中国鑑測家

住友商事入社後アブダビ、ドバイ、北京、広州の駐在を経て、住友商事総合研究所で中国専任シニアアナリストとして活躍。2012年に住友商事を退職後、2013年からフリーランサーの中国研究者として中国鑑測家を名乗る。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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