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ついに世界の半分を超えた中国の石炭消費量

景気低迷で国内石炭産業は淘汰の嵐

2013年7月19日(金)

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 2013年6月12日、毎年恒例の国際石油資本“BP p.l.c.”(以下「BP」)による「エネルギー統計レポート2013年版(“Statistical Review of World Energy 2013”)」が(以下「レポート」)発表された。これは2012年における世界のエネルギー需給状況をとりまとめたもので、世界の現状を知る上で最も信頼性が高い資料の1つと考えられている。

 レポートによれば、2012年における一次エネルギーの全世界の消費量は石油換算で124.8億トンであり、その内訳は、石油41.3億トン(33.1%)、石炭37.3億トン(29.9%)、天然ガス29.9億トン(24.0%)、水力電気8.3億トン(6.7%)、核エネルギー5.6億トン(4.5%)、再生可能エネルギー2.4億トン(1.9%)であった。

 このように、一次エネルギーの三役は石油、石炭、天然ガスであり、これらの消費量の合計はエネルギー消費量全体の87%を占める。その消費量の順位は長年にわたって不動で、2012年も取り立てて新しい変化はなかった。

世界の石炭の半分を飲み込む中国

 今年のレポートの中で最も注目されたのは、中国の石炭消費量であった。2012年における世界の石炭消費量が石油換算で37.3億トンであるのに対して、中国の石炭消費量は18.73億トンで、その比率は50.2%となり、初めて中国の石炭消費量が世界消費量の半分を超えたのであった<注1>。レポートによれば、中国の一次エネルギーの消費量は石油換算で27.3億トンであり、その内訳は、石油4.8億トン(17.6%)、石炭18.7億トン(68.5%)、天然ガス1.3億トン(4.8%)、水力電気2.0億トン(7.3%)、核エネルギー0.2億トン(0.7%)、再生可能エネルギー0.3億トン(1.1%)であった。

<注1>2011年における中国の石炭消費量は18.4億トンで、世界消費量に占める比率は49.4%であった。

 そこで、上記のレポートで中国の石炭について世界における位置付けを確認してみると以下の通りである。

(1)確認埋蔵量:1145億トン(世界第3位、世界総量の13.3%)、ちなみに第1位は米国の2373億トン(同27.6%)、第2位はロシアの1570億トン(同18.2%)。

(2)生産量<石油換算>:18.3億トン(世界第1位、世界総量の47.5%)、ちなみに第2位は米国の5.2億トン(同13.4%)、第3位はオーストラリアの2.4億トン(同6.3%)。なお、生産量は2011年比で米国が7.5%減であるのに対して、中国は3.5%増、オーストラリアは4.2%増となっている。米国の生産量減少は米国内におけるシェールガス開発の影響と思われ、2012年における米国の天然ガス生産量は前年比4.7%増となっている。

(3)消費量<石油換算>:18.7億トン(世界第1位、世界総量の50.2%)、ちなみに第2位は米国の4.4億トン(同11.7%)、第3位はインドの3.0億トン(同8.0%)。上述のように、中国の一次エネルギー消費量に占める石炭の比率は2012年が68.5%であったが、その前年の2011年は69.3%であり、従来から70%前後で推移している。

 なお、中国政府“国家統計局”の統計によれば、中国の“原煤(原炭)”生産量は、2011年が35.2億トンで前年比8.7%増、2012年が36.5億トンで前年比3.8%増であった。「原炭」とは、採掘されたままの石炭で、岩石層の混入により品質が不安定であるため、選別処理を行って品質を向上させたうえで商品炭として出荷するが、石炭の生産量は原炭ベースで計算される。

コメント1件コメント/レビュー

中国は世界一のCO2や煤煙の排出国であるが、火力発電所は殆どが燃料費が安いという理由で石炭火力である。先進国からの「温室効果ガス排出削減」の圧力にも「発展途上国の権利」と胸を張って濃度の高い排出ガスを出し続けている。「先進国であるアメリカですら削減目標をコミットしないのだから、中国もしない。」という主張を繰り返している。中国政府には、目に見えない健康問題や地球環境の悪化よりも目先の発展の方が遥かに重要だと考えているのだろう。中国がこのままのやり方で発展すると、地球上の資源は枯渇時期を早め、温暖化による海面上昇で多くのミクロネシアの島々はこの世から100年以内に消えてなくなるのではないかと思う。中国の陰に隠れて目立ち難いが人口は12億に届こうとしている。この両国が自国の利益を最優先し続けると、戦争が勃発しなくても、「地球最後の日」は着実に近付いていると言える。両国に注文を付ける先進国も、成長を続ける市場としては十分に利用し、利益を得ている。資源枯渇が叫ばれ始めてから久しいが、使った分だけ新たな資源が発見されているので、「枯渇時期」も毎年後ろにずれ込んでいるという事実も、「資源枯渇は虚仮威しに過ぎない!」と無視され始めているのではないか?学者が温室効果ガスやPM2.5の有害性をいくら説いても、馬の耳に念仏では世界の政治家の連携による解決しかないと思うが、「自国の経済発展を犠牲に出来ない」とする国が多過ぎる。(2013/07/19)

「世界鑑測 北村豊の「中国・キタムラリポート」」のバックナンバー

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「ついに世界の半分を超えた中国の石炭消費量」の著者

北村 豊

北村 豊(きたむら・ゆたか)

中国鑑測家

住友商事入社後アブダビ、ドバイ、北京、広州の駐在を経て、住友商事総合研究所で中国専任シニアアナリストとして活躍。2012年に住友商事を退職後、2013年からフリーランサーの中国研究者として中国鑑測家を名乗る。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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中国は世界一のCO2や煤煙の排出国であるが、火力発電所は殆どが燃料費が安いという理由で石炭火力である。先進国からの「温室効果ガス排出削減」の圧力にも「発展途上国の権利」と胸を張って濃度の高い排出ガスを出し続けている。「先進国であるアメリカですら削減目標をコミットしないのだから、中国もしない。」という主張を繰り返している。中国政府には、目に見えない健康問題や地球環境の悪化よりも目先の発展の方が遥かに重要だと考えているのだろう。中国がこのままのやり方で発展すると、地球上の資源は枯渇時期を早め、温暖化による海面上昇で多くのミクロネシアの島々はこの世から100年以内に消えてなくなるのではないかと思う。中国の陰に隠れて目立ち難いが人口は12億に届こうとしている。この両国が自国の利益を最優先し続けると、戦争が勃発しなくても、「地球最後の日」は着実に近付いていると言える。両国に注文を付ける先進国も、成長を続ける市場としては十分に利用し、利益を得ている。資源枯渇が叫ばれ始めてから久しいが、使った分だけ新たな資源が発見されているので、「枯渇時期」も毎年後ろにずれ込んでいるという事実も、「資源枯渇は虚仮威しに過ぎない!」と無視され始めているのではないか?学者が温室効果ガスやPM2.5の有害性をいくら説いても、馬の耳に念仏では世界の政治家の連携による解決しかないと思うが、「自国の経済発展を犠牲に出来ない」とする国が多過ぎる。(2013/07/19)

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