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ジェフ・ベゾス米アマゾンCEOを突き動かした挑戦心

ワシントン・ポスト紙買収はジャーナリズムのブレークスルーになるか

2013年8月13日(火)

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 8月6日、米アマゾン・ドット・コムの創業者でCEO(最高経営責任者)のジェフ・ベゾス氏が米紙ワシントン・ポストを買収するという発表があった。この件を巡って、様々な論評や観測が乱れ飛んでいるので、私も尻馬に乗って論評を飛ばそうと思う。

 概要をかいつまんで書いておくと、買収の対象となったのは、ワシントン・ポスト・グループのうち、基幹であるワシントン・ポスト紙とそのほかのいくつかの媒体。同紙は、米国で影響力が大きく歴史も長い名門新聞の1つであり、特に政治関係に強い。1970年代にあのウォーターゲート事件をすっぱ抜いたことでも有名だ。

 1940年代以来、グラハム家が4代にわたってオーナーとなっていた。買収後も、グラハム家のメンバー2人が現在のポストを継続して日々の経営に当たり、従業員の待遇も最低1年は据え置くとしている。ポスト紙については、NY在住文芸エージェントの大原ケイさんが「マガジン航」に寄稿した記事に詳しいので、そちらを参照していただきたい。

ワシントン・ポスト紙を買収したアマゾン・ドット・コムCEOのジェフ・ベゾス氏(写真:陶山 勉)

 買い手側は、アマゾンではなく、ジェフ・ベゾス氏の個人ファンド、つまりはポケットマネーである。買収金額の2億5000万ドル(約250億円)は、彼の個人資産の1%という「はした金」だそうだ。

 米誌テッククランチ誌の記事やワシントン・ポスト紙自体の記事によると、同紙の財務状況は下降気味だが世間が思うほど悪くはない。

 最近の四半期の売り上げは前年同期比ほぼ横ばい、紙版の広告売り上げは前年同期比4%の漸減、ウェブ版は15%増加しており、年金関係やリストラなどの一時的費用以外の本業は利益を出している。過去10年間で見ると大幅に売り上げが下がっているが、ウェブ版強化や合理化努力で何とかしのいでいるようだ。

捨てる神あれば拾う神あり

 メディアの身売りは、米国では珍しい話ではない。それどころか、このところ新聞・雑誌の買収がはやっている。今週はこれで3つ目。またベゾス氏自身は今年4月にもウェブ媒体に投資している。億万長者投資家のウォーレン・バフェット氏は長年ワシントン・ポストの株を保有しており、最近もいろいろな新聞の株を買い集めていることで知られる。

 プリント・メディアの没落に焦点が当たりがちだが、買い手の方も何らかの思惑があって買うので、「捨てる神あれば拾う神あり」というわけだ。

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「ジェフ・ベゾス米アマゾンCEOを突き動かした挑戦心」の著者

海部 美知

海部 美知(かいふ・みち)

エノテック・コンサルティングCEO

ホンダ、NTT、米ベンチャー企業を経て、1998年にエノテック・コンサルティングを設立。米国と日本の通信・IT(情報技術)・新技術に関する調査・戦略提案・提携斡旋などを手がける。シリコンバレー在住。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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