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李克強・リコノミクスのゆくえ

改革は進むのか、あるいは左旋回するのか

2013年9月4日(水)

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 中国では毎年8月ごろに「北戴河」と呼ばれる非公式の党中央幹部・長老らの会合がある。河北省の海辺の避暑地、北戴河に続々と訪れる幹部・長老連、各省庁高級官僚や専門家が、当面の懸案事項や秋の党中央委全体会議での合意にむけて意見交換し、地ならしする場である。

荒れた北戴河での“長老会議”

 もちろん期間も決まっておらず、公式発表などないのだが、しばらくすればその非公式の会合でどんな話がなされたか、香港メディアや台湾メディア、在米華字ネットメディアあたりからぽろぽろと漏れてくる。そういうリークというのは、当然情報戦の様相を呈しているので、鵜呑みにはできないのだが、全くのガセというわけでもない。

 今年は8月の頭から2週間にわたって開かれていたようである。ずいぶん剣呑な雰囲気だったらしい。

 まず保守派・太子党の政治局常務委の代表格である兪正声が公然とこの会議を無視して、この時期、チベット自治区で公務を行った。また北戴河沖には3隻の巡邏軍艦が出ていたとか、街中の警官の警備がすごかったとか、そういう緊張感も伝えられた。警備の厳重化が意味するのは、集まる政治家、官僚たちがそれだけ自分の暗殺やテロ、妨害を恐れている、ということであり、敏感なテーマが話し合われる証拠とも、政権が安定していない証しとも、いえるだろう。

 会合が剣呑な雰囲気となる敏感なテーマとは、1つは前回のコラムで紹介した薄熙来裁判の量刑についての話し合いである。そして、もう1つは香港英字紙・サウスチャイナモーニングポスト(SCMP)が先週報じた周永康・前中央政法委書記の汚職調査方針の同意取り付け。

 だが一番、議論が紛糾したのは、11月に開かれる予定の三中全会(中央委員会)の主要テーマの1つ経済改革方案、いわゆるリコノミクス(李克強経済学)についてだったと聞いている。三中全会にはまだ間があるが、予習もかねて、李克強首相が推し進めようとする経済改革の前に立ちはだかる障害について、考えてみたい。

 アベノミクスをもじって、リコノミクスと翻訳されている李克強経済学とはどのようなものか。いまさらかもしれないが、中国独立系メディア「財新」がリコノミクス研究の経済学者らの発言をわかりやすくまとめていたので、それを参考に紹介する。

(1)市場強化、管制緩和、供給改善
政府のマクロ経済への干渉を少なくすることで、市場を活性化し、供給を改善し、減税によって投資を促進。福利制度を改善し、国内利益分配を調整し、利益を国有部門から民営部門に移譲してゆく(民生証券研究院副院長・管清友の発言から)。

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「李克強・リコノミクスのゆくえ」の著者

福島 香織

福島 香織(ふくしま・かおり)

ジャーナリスト

大阪大学文学部卒業後産経新聞に入社。上海・復旦大学で語学留学を経て2001年に香港、2002~08年に北京で産経新聞特派員として取材活動に従事。2009年に産経新聞を退社後フリーに。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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