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中国の不吉な「ブラック・フライデー」

投資家・王功権の逮捕に見る習政権の独裁者気質

2013年9月18日(水)

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 先週の9月13日は金曜日だった。この日、中国では2つの不吉な出来事が起こり、歴史的なブラック・フライデーだ、と全土に嘆きの声が上がった。国民的人気歌手フェイ・ウォンの離婚騒ぎと、もう1つは投資家・王功権の逮捕である。

 フェイ・ウォンの歌う「夢中人」は私も大好きなのだが、ここで話題にするのは中国財界のアニキと称される王功権逮捕である。これをもって「まるで文革時代……」とささやく声が一気に増えた。

 習近平政権の性格についてはいまだに諸説あるのだが、「新公民運動弾圧」を容赦なく進める姿勢はまごうことなき保守派、しかも強硬な独裁者気質を備えているという確信が広がった魔の金曜日だったのだ。

習近平政権の「新公民運動弾圧」

 習近平政権の「新公民運動弾圧」については日本メディアも盛んに報じているが、もう1度整理しておこう。

 まず新公民運動の発起人、許志永逮捕事件について。2013年4月12日、法律家で人権活動家の許志永が香港で開催される「孫志剛事件十周年シンポジウム」に参加しようと北京の空港に行ったところ、当局に身柄を拘束された。7月16日に聚衆擾乱公共場所秩序罪容疑(公共の場所で人を集めて秩序を乱した罪)で刑事拘留され8月22日に逮捕された。

 許志永は北京郵電大学講師時代の2003年、広州に出稼ぎに来た湖北青年・孫志剛がホームレス収容を建前に当局者から暴行を受けて死亡した「孫志剛事件」を契機に全人代常務委員会にホームレス収容法廃止を認めさせたことで全国的に知られるようになった。また民間公益組織「陽光憲道研究センター」(のちの北京公盟コンサルティング有限公司)を滕彪ら法律家仲間とともに創設。2006年に南方人物週刊が選ぶ十大青年リーダーに選ばれ、国内でも大きな影響力があった。メラミンミルク事件やヤミ監獄問題での法律家としての支援でも知られる。2009年に脱税容疑で逮捕されるも保釈となっていた。

 2010年3月にそれまでの活動を総括し新組織「公民」を王功権、黎雄兵、滕彪、李方平らとともに発足、中国の民主法治制度の建設をめざす。これが「新公民運動」と呼ばれている。

 今回の逮捕事件が起きる前、許志永は新総書記の習近平あてに公開書簡「一人の公民の国家の命運に対する思考」(2012年11月15日)を発表していた。中国の現状を内部分裂状態と指摘し、この体制に何ら前途はないと言い切り、体制転換を強く迫り、自由、正義、愛という新公民精神をもって民主法治、憲政主義の新しい中国を作ることを訴えている。

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「中国の不吉な「ブラック・フライデー」」の著者

福島 香織

福島 香織(ふくしま・かおり)

ジャーナリスト

大阪大学文学部卒業後産経新聞に入社。上海・復旦大学で語学留学を経て2001年に香港、2002~08年に北京で産経新聞特派員として取材活動に従事。2009年に産経新聞を退社後フリーに。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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