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汚染水流出で、韓国の懸念が再び高まる

除染設備や食飲料水の対日本輸出が増加

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2013年10月17日(木)

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 東京電力福島第1原子力発電所の事故から3年が経った。しかし汚染水300トンを海に流したことが最近になって分かり、放射能汚染に対する恐怖が収まらずにいる。これは水産物業界を直撃し、放射能測定器の売れ行きを再び伸ばしている。

 放射能測定器「QSafe」を販売するテックピア社のユ・ギョンチョル氏はこう話す。「放射能測定器は1台100~150万ウォン(約9~13.5万円)もする。数年前から販売しているものの、公共機関や大手スーパーがたまに購入するぐらいだった。だが今年は違う。9月までに前年同期比2倍以上売れた。主に水産市場の商人や、刺身や魚を売る食堂の経営者が顧客を安心させるために買っていく。最近は主婦が購入するケースも増えている」。メディアが汚染水関連記事を報道し始めてから、販売量が急激に増えたという。

 もちろん韓国政府は、次のように強調してきた。日本の原発事故は韓国に直接的な被害を与えることはない。韓国が輸入する日本製品は、通関手続きを強化しているので安全だ。

 しかし福島原発の汚染水300トンが海に流れたことを知ってから状況が変わった。韓国の消費者は食材の原産地を気にするようになった。食品メーカーや大手流通事業者は、製品ラベルに原産地を目立つように大きく表示している。「日本産ではない」「日本産食材が混じっていない」ことを強調するためだ。QRコードやシリアル番号を表示し、スマートフォンのアプリからすぐ確認できるようにもしている。消費者が安心して購入できるようにするためだ。アプリを利用すると、生産地、生産者の氏名、農薬の使用状況などが確認できる。

 それでも水産物は売れない。韓国政府は「韓国の水産物は日本の放射能の影響を受けない」と説明するが、秋が旬のかに、えび、コノシロ(訳者注:ニシン科の魚)を除いて、消費が委縮している。水産業者は沈痛な叫びを上げている。ソウル市内の日食堂(訳者注:刺身やすしを主に販売する食堂)の経営者は、「原産地を表示し、安全を証明する書類を見せても、客が入らない。売上高が急落している」と嘆いた。

 日本産ビールとおむつ、粉ミルクなどは輸入量が急増していたが、それでも、汚染水報道のあと需要が減り、輸入業者は危機感を覚えている。

食飲料水の対日輸出が増加

 ところが、韓国の食飲料水メーカーに思わぬチャンスが訪れた。対日本輸出額が伸びた事業者のほとんどは食飲料類業界である。

 KOTRA(大韓貿易投資振興公社)によると、韓国産ビールの対日本輸出金額が2013年7月までに、前年同期比23%増加した。輸出量は同43%増えている。

 日本のビール市場は消費者のレベルが高く、韓国のビール会社が自社ブランドで日本に進出するのは容易ではなかった。日本に輸出するほとんどは、日本メーカーの製品を韓国メーカーがOEM生産(相手先ブランドによる生産)したものだ。日本の消費者は韓国で作られたことを知らずに飲んでいた。

 しかし福島原発事故以降、日本は、汚染されていない韓国で生産されたビールに関心を持つようになった。OBビールは2013年8月、1カ月間で日本向けに819万箱(訳者注:1箱500ミリリットル×20本)を輸出した。前年同月の805万箱よりも14万箱増えた。OBビールは、「自社ブランド『OBゴールデンラガー』の日本向け輸出を、もうすぐ始める計画」と話す。

 2012年末時点で韓国産貝類の日本向け輸出額は1億676万ドルで前年比302%増に、魚卵類は344万ドルで前年比1015%増に急増した。

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