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サムスン入社を目指し塾通いする大学生

2万人の募集に40万人が殺到

2013年10月23日(水)

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 10月13日、サムスングループは新卒者採用試験SSAT(SamSung Aptitude Test)を韓国5大都市と米国のロサンゼルス、ニューヨーク、カナダのトロントで実施した。サムスングループの2013年下半期の新卒採用は5500人の予定。これに史上最多の10万3000人が応募した。このニュースは日本でも話題になった。応募者の中から条件をクリアした9万3000人が受験、サムスングループの社員1万人が試験監督として参加した。

 サムスングループの2013年上半期の新卒採用には8万人が応募した。よって、2013年だけで18万人、インターン希望者2万人を含めると合計20万人がサムスングループの採用試験に応募したことになる。

 応募した18万人は「とりあえず応募してみた」という人たちではない。TOEICで高スコアをマークし、大学の成績はB以上(ほとんどの科目で優、たまに良があるぐらい)という最低限の条件をクリアした新卒者である。サムスングループは英語の試験と大学の成績で応募者をふるいにかけ、条件をクリアした人にSSATを受験するチャンスを与える。

 SSATは1995年から始まったサムスングループ独自の採用試験である。SSATで高得点を取った入社2~3年目の社員が出題する。SSATの問題は大きく言語、数理、推理、時事常識、職務能力の項目に分かれている。130分間で185問を解く。SSATが終わるとその場で3000字の自己紹介書を書く。

 13日にSSATが終わると、韓国のメディアは一斉にSSATで出題された問題とその解説、試験会場の様子を大きく取り上げた。試験会場の外で合格を祈る母親の姿もあり、大学入試と変わらない熱気だった。

 サムスングループは、SSATで上位となった30%ほどを対象に面接を行う。面接のやり方はグループ会社の業種別、職群別に違う。1泊2日の合宿面接をしたり、専門知識を問う追加試験を行ったり、色々なパターンがある。SSATは3回まで受験できる。

2万人の募集に40万人が応募

 10月は大手企業の下半期新卒採用が集中する時期である。サムスングループの他にも5日はLGグループ、6日は現代自動車グループ、12日はKTが独自の採用試験を行った。その他の大手企業もほとんどが10月、書類審査合格者を対象に独自の採用試験を行う。去年まで系列社ごとに採用試験を行っていた大手企業も、2013年からはサムスングループのようにグループ全体で1つの採用試験を行い、本人の希望と適正に合わせて系列会社に配置する方式に変えた。

 韓国の大手企業は、中途採用の場合は、欧米のように空きが出ると採用する。求職者はこれに備えて、履歴書と経歴書を事前に登録しておく。しかし新卒の場合は「公正な採用」であることを強調するため、年2回の公開採用制度を維持している。韓国では学閥、地縁、血縁で決まるコネ入社がとても多かったからだ。

 現代車の2013年下半期の新卒採用は、1200人の定員に10万人が応募した。履歴書と自己紹介書、資格証など書類審査をパスした1万人を対象に、独自の採用試験HMAT(Hyundai Motor group Aptitude Test)を行った。HMATは2013年下半期に初めて行われたもので、現代車グループの社員に求められる協力性、挑戦精神を測定する。

 通信キャリアのKTは300人の募集に対して4万5000人が応募し、倍率は150倍に達した。書類審査で3000人ほどを選び採用試験を行った。

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「サムスン入社を目指し塾通いする大学生」の著者

趙 章恩

趙 章恩(ちょう・ちゃんうん)

ITジャーナリスト

研究者、ジャーナリスト。小学校~高校まで東京で育つ。ソウルの梨花女子大学卒業。東京大学学際情報学府博士課程に在学。日経新聞「ネット時評」、日経パソコン「Korea on the web」などを連載。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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