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記者管理を強化する中国、新版の記者証に一斉切り替え

全国記者に対する初の“国家試験”を実施

2013年10月23日(水)

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 中国では全国統一の記者証というのがある。国家新聞出版ラジオ映画テレビ総局(国家新聞出版ラテ総局)が発行するもので、現在ざっくりと6778メディアの新聞記者10万人、テレビ記者15万人、計25万人に発行されているらしい。

 この記者証が来年から新版に切り替わる。そして、この新版への切り替えに伴い、記者証所持者全員にマルクス主義新聞観のおさらいなどを要求する鬱陶しい研修と試験も義務付けられるという。

 共同通信によれば、この研修では、歴史問題や領土問題に関して日本に絶対譲歩しない、など対日強硬方針が徹底指導されたとか。中国の新版記者証への切り替えは、いったい何を目的としているのか。これにより中国メディアは何か変わってしまうのだろうか。今回は中国の記者証制度について考えたい。

記者資格試験は公務員試験のようなもの

 中国で記者証を取得するためにはもともと試験が必要である。報道メディア従事者は記者資格の試験を受けて合格証を取得しなければならないことになっている。記者証は10.7センチ×7.7センチの大きさの手帳型で、扉ページを除くと3ページある。深い藍色の人造皮革の表紙に銀色の文字で新聞記者証と印刷され、なかなかかっこいい。

 これは、いわば「水戸黄門の印籠」とも言えるシロモノで、例えば現場でトラブルになったとき、記者証をかざせば、「取材の権利」が尊重されるし、公安警察もおいそれとは暴力をふるわない。観光地の入場料なども、記者証保持者は免除される場合が多い。「取材ですから」と言って強引にタダで入ってしまうケースもある。

 記者証の威光は結構強いので、偽記者証が出回ったり、あるいは記者自身が高額で転売したりすることもあるくらいだ。何年かごとに行われる記者証の切り替えは、こうした偽造・転売を防ぐのも理由の1つだと言われている。

 記者志望者はまず新聞出版当局が行う採編(取材・編集)工作人試験を受け、報道メディア従業資格を取得しなければいけない。そして1年以上の業務経験を経たのち、地元新聞出版当局に記者証を申請すれば交付される。

 この試験は受験資格として大学卒以上の学歴を要し、受験科目はメディアの職種によって若干違うが、だいたい3科目(総合知識、マスコミ基礎知識、放送テレビ業務知識)ある。総合知識には政治理論常識、法律常識、経済常識、社会常識、文字常識などが含まれ、この政治理論常識には当然、マルクス主義新聞観など社会主義の要となる政治理論も含まれている。

 試験は結構難しいらしく、結構な値段のする参考書がたくさん出ているし、民間の予備校みたいなものもあって、大学などに生徒募集ポスターが貼ってあったりする。ネット上でも「110時間の研修で1680元、合格率78%!」といった広告がある。

コメント2件コメント/レビュー

昔、中国の人がゴルバチョフのペレストロイカやグラスノチスを見て、経済改革の前にやったから、あれがソビエト崩壊の原因になった。中国は経済改革を先にやるから安泰云々。確かに経済を先にやって今やGDP第二位。でもその結果、情報管制をさらに強め、改革というのは名ばかりで、現体制の温存をはかる。絶対的権力は絶対的に腐敗するわけで、中国の過去の王朝のような末期がそのうち来ると思うとぞっとします。(2013/10/23)

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「記者管理を強化する中国、新版の記者証に一斉切り替え」の著者

福島 香織

福島 香織(ふくしま・かおり)

ジャーナリスト

大阪大学文学部卒業後産経新聞に入社。上海・復旦大学で語学留学を経て2001年に香港、2002~08年に北京で産経新聞特派員として取材活動に従事。2009年に産経新聞を退社後フリーに。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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昔、中国の人がゴルバチョフのペレストロイカやグラスノチスを見て、経済改革の前にやったから、あれがソビエト崩壊の原因になった。中国は経済改革を先にやるから安泰云々。確かに経済を先にやって今やGDP第二位。でもその結果、情報管制をさらに強め、改革というのは名ばかりで、現体制の温存をはかる。絶対的権力は絶対的に腐敗するわけで、中国の過去の王朝のような末期がそのうち来ると思うとぞっとします。(2013/10/23)

日本の記者はそんな規制はないけど、覚悟というものは各自もっているのかな? (2013/10/23)

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後藤 忠治 セントラルスポーツ会長