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引退した高級幹部の驚くべき待遇

庶民との年金格差は20倍以上、年4回の旅行も無料

2013年11月1日(金)

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 “国家統計局”の統計によれば、中国の2012年末における60歳以上の人口は約1.94億人で、全人口の14.3%を占めた。このうち65歳以上の人口は1.27億人で、全人口の9.4%であった。一般に、65歳以上の人口が全人口の7%を超えると“老齢化社会(高齢化社会)”、14%を超えると“深度老齢化社会(高齢社会)”、21%を超えると“超老齢化社会(超高齢社会)”と定義される。この9.4%という数字から見ると、中国は現時点では高齢化社会の段階にあるが、中国の人口学者は、2020年には高齢社会の段階に入り、2035年には超高齢社会の段階に突入すると予測している。

公務員は保険料なしで高額の年金

 人口の高齢化が進むのにつれて、中国で論議を呼んでいる問題は、国民の退職年齢である。現行法の退職年齢は、男性60歳、女性幹部55歳、女性職員50歳であるが、2011年の平均寿命は76歳(男性74歳、女性77歳)<注1>であり、両者の開きが大きすぎることが問題視されている。特に女性は50歳(幹部は55歳)で退職して“養老金(年金)”を平均寿命の77歳まで受給するとすれば、その受給期間は27年間ということになる。これでは今後の労働人口(15~64歳)減少を考慮すれば、年金資金が不足する事態が到来することは目に見えている。退職年齢と年金支給時期を遅らせ、年金保険料の必要納入期間を延長することができれば、年金資金の不足を大幅に改善することが可能となる。

<注1>世界保健機関(WHO)の2013年版「世界保健統計」による。

 そこで2012年6月に「人力資源・社会保障部」(以下「人社部」)の担当責任者が、「退職年齢を遅らせるべきであることは、すでに必然的な趨勢にある」と発言し、大きな反響を引き起こした。ところが、当時行われたネット調査の結果は、反対が9割以上に達したことから、半月後に人社部は「退職年齢を遅らせる政策は非常に慎重を要する問題である」と述べて、問題を先送りする意向を示した。これを受けて、一部のメディアは「退職年齢を65歳まで引き上げるのは先延ばしで、近い時期に実施されることはない」と報じた。2013年10月15~16日、国内の専門家による年金制度改革に関する会議が開催されたが、問題点の共通認識は確認されたものの、具体的政策は検討中として打ち出されることなく閉会となった。

 さて、中国の年金問題の1つに“双軌制(二重制度)”というものがある。これは、「企業年金」が企業と従業員の双方が一定比率の年金保険料を負担したものを原資とする“城鎮職工養老保険(都市部労働者年金保険)”により支給されるのに対して、「官公庁や事業機関の年金」は国家財政から一括して支出されるという2つの制度の併存を意味している。すなわち、公務員は年金保険料を支払うことなく、退職後は年金の支給を受けることができるのである。

 メディアは10月17日付で、10月15~16日に上述の年金制度改革を討議する専門家会議が開催されたことを報じた。すると、翌々日の19日に“中国圳夫圳(中国のカフカ)”というハンドルネームを持つブロガーが、有力なウェブサイト“凱迪網絡”のブログ欄『猫目看人』に、「年金保険料を支払わない高官たちの退職後の待遇」という表題の文章を書き込んだ。ちょっと長くなって恐縮だが、その概要を紹介すると以下の通りである。

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「世界鑑測 北村豊の「中国・キタムラリポート」」のバックナンバー

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「引退した高級幹部の驚くべき待遇」の著者

北村 豊

北村 豊(きたむら・ゆたか)

中国鑑測家

住友商事入社後アブダビ、ドバイ、北京、広州の駐在を経て、住友商事総合研究所で中国専任シニアアナリストとして活躍。2012年に住友商事を退職後、2013年からフリーランサーの中国研究者として中国鑑測家を名乗る。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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