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振替休日があると生産性が下がる?

政府と大企業は休めるけど、中小企業は休めない

2013年11月6日(水)

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 韓国安全行政部(日本の総務省に相当する省庁)は10月29日、2014年から振替休日制度を導入すると発表した。お正月(旧暦)、お盆(旧暦)、子供の日(5月5日)が土・日曜または他の公休日と重なる場合、その翌平日を公休日にする。「官公署の公休日に関する規定」の改定案を国務会議が可決した。

 「官公署の公休日に関する規定」は文字通り官公署の公休日を定める規定だが、大手企業もこの規定に沿って公休日を決めている。この改訂により、1年に1~2日公休日が増えることになる。2014年の場合、9月7~9日の旧暦お盆連休のうち7日が日曜日と重なるので、9月10日を振替休日にする。連休が3日間から4日間に増える。

大企業の反対を説得

 振替休日の導入に関する議論は国会で2008年から始まった。与野党は当初、すべての公休日を対象とすることで合意した。これに対して、日本の経団連に相当する韓国経営者総協会が猛反対した。「韓国の公休日は年15日。外国に比べて休日が少ないわけではない。振替休日を導入すると、企業の生産性が落ちる」との理由だ。

 与野党は以下のように韓国経営者総協会を説得し、お正月・お盆・子供の日だけ振替休日を適用することにした。

 「有給休暇は1年に10日。勤務年数が10年以上になると年15日休める。しかし、有給消化率は34%にすぎない」
 「韓国人の労働時間は週平均40.2時間(2011年時点)。OECD加盟国の平均32.8時間、日本の33.9時間、米国の34.0時間に比べて長い。長時間労働による過労死など、労災が増えているのは問題である」
 「公休日を増やすことで観光レジャーといった民間消費が増える。サービス産業の活性化につながる」

それでも中小企業は休めない

 ところが、中小企業は振替休日を導入しない模様だ。今回の振替休日制度を定めたのは、公務員を対象にした大統領令「官公署の公休日に関する規定」。すべての労働者を対象とする「勤労基準法」ではない。

 野党の民主統合党は、「中小企業が振替休日を導入しない場合、振替休日で休めるのは勤労者の17%にとどまる。職業によって休日まで差別を受けることになってしまう」と問題視。すべての勤労者が平等に休めるよう勤労基準法も改訂すべきだと安全行政部に要求している。

 振替休日に関するニュースのコメント欄には、韓国経営者総協会と振替休日を導入しようとしない中小企業経営者を非難する書き込みが1000件以上書き込まれている。

 「振替休日は勤労者の当然の権利なのに、経営者は『与える』ものであるかのように考える。今まで振替休日制度がなく働いた分を返してもらいたいぐらいだ」
 「最高営業利益を毎年更新している財閥企業が、せいぜい年に1~2日の振替休日を導入するぐらいで生産性云々とは。社員を部品としてしか見ていない証拠だ」
 「中小企業では土曜日も出勤しなければならない会社が多い。公休日に休んでも有給休暇を使ったとみなされる。結局有給で休めるのは年に1~2日だったりする。振替休日なんて夢のような話。中小企業は求人難だというが、それには理由がある」
 「振替休日制度を法律にして、守らない企業から罰金を徴収してはどうか。勤労者すべてが平等に休めるようにしてほしい」

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「振替休日があると生産性が下がる?」の著者

趙 章恩

趙 章恩(ちょう・ちゃんうん)

ITジャーナリスト

研究者、ジャーナリスト。小学校~高校まで東京で育つ。ソウルの梨花女子大学卒業。東京大学学際情報学府博士課程に在学。日経新聞「ネット時評」、日経パソコン「Korea on the web」などを連載。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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