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人民解放軍230万人に匹敵する“ネット防衛軍”

政府が認定する「ネット世情分析師」の実態

2013年11月8日(金)

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 2013年10月3日付の北京紙「新京報」は、「“網絡輿情分析師:要做的不是刪帖(ネット世情分析師:やることはネットへの書き込み削除ではない)”」と題する興味深い記事を掲載した。この記事はメディアの注目を浴び、中国国内のみならず、世界中に報じられた。

 同記事の要点は以下の通りである。

「世情監視ソフト」を使って監視

【1】中国共産党中央委員会の機関紙「人民日報」を発行する「人民日報社」所属の“人民網輿情監測室(人民ネット世情監視室)”は、10月14~18日に第1回目となる「“網絡輿情分析師(ネット世情分析師)”育成研修」を開催する。育成研修には世情の分析と検討評価の方法、世情リスク処理とその対応などの8分野が含まれる。この育成研修に参加して試験に合格した者にはネット世情分析師の身分証明書と就労証書が付与される。

【2】ネット世情分析師は、“網民(ネットユーザー)”の考え方や態度を収集し、整理したうえで報告書を作り、政策決定者へ提出する仕事である。現在、全国で約200万人がこの職業に従事している。これらの人々は、共産党と政府の宣伝部門、ポータルサイト、商業企業などに分布している。現在、中央政府の「人力資源・社会保障部」と人民ネットは共同で「ネット世情分析師職業訓練計画」を実施に移している。ネット世情分析師は政府が認定した職業となっている。

【3】ネット世情分析従事者は、党や政府機関および企業が世情に対処する際には、隠してごまかしたり、回避したり、えこひいきしたりすべきではないと考えている。しかし、多くの政府機関は世情に対処しなければならなくなると、無責任な発言やいい加減な対応を繰り返し、ネットユーザーから質問を受けると、ますます矛盾を拡大して世情を刺激し、最後には一言も発言しなくなり、全面的に回答を拒絶するのが常である。

【4】ネット世情分析師の業務内容を個別の例で見てみると次の通りである。

(1)“唐小涛”はあるネット世情分析専門企業でネット世情分析師として働き始めてまだ半年である。彼は毎日コンピューターの前に座り、世情監視ソフトを使って客先が設定したキーワードを入力し、客先関連のマイナスな世情を監視し、それに該当するネットユーザーの書き込みを発見するとダウンロードして客先へ報告する。

(2)“単学剛”は人民ネット世情監視室の副秘書長である。彼が使う世情監視ソフトはより高級なもので、後には1000台以上のプロセッサーがあり、国内のみならず国外のサイトも監視している。

(3)河南省某県の“網絡信息中心(ネット情報センター)”主任である“閻明”は、世情監視ソフトを使用せず、他の部門の人よりも早く出勤し、“百度(baidu.com)”“天涯(tianya.com)”などのウェブサイトや大手ポータルサイトの“微博(マイクロブログ)”などに自身が勤務する県名を打ち込んで、ネットユーザーが問題を提起していないかを監視し、結果を整理した報告書を作成して県党委員会指導部へ提出する。報告書には3種類あり、週1回の「週報」(通常20ページ)、毎日作成する「短信」および「報告書」で構成される。

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「人民解放軍230万人に匹敵する“ネット防衛軍”」の著者

北村 豊

北村 豊(きたむら・ゆたか)

中国鑑測家

住友商事入社後アブダビ、ドバイ、北京、広州の駐在を経て、住友商事総合研究所で中国専任シニアアナリストとして活躍。2012年に住友商事を退職後、2013年からフリーランサーの中国研究者として中国鑑測家を名乗る。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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