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北京で発見!マンホールに住む“井族”

“蟻族”“鼠族”に続く新たな民族の出現に世論沸騰

2013年12月13日(金)

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 12月4日、北京市の北東部にある“朝陽区”で“井族”の存在が明らかになった。翌5日に中国メディアが、“井族”をすでにその存在が中国社会で問題視されている“蟻族”<注1>や“鼠族”<注2>に続く新たな種族として大きく報じたことから、朝陽区役所はその対応に大わらわとなった。“井族”とは中国メディアが名付けたもので、正しくは“井居者”を指す。ここで言う“井”とは“窨井(マンホール)”のことで、“井居者”とはその言葉の通り「マンホールに居住する人」を意味する。

<注1>“蟻族”とは、大学は卒業したものの正規に就職できず、臨時的な仕事に従事するか、失業あるいは半失業状態にあり、低所得であるために“城中村(都市化に立ち遅れて生活水準が低い「都市の中の村」)”に集まって暮らしている人々を指す。詳細は2009年11月6日付の本リポート「“蟻族”急増中、大学は出たけれど・・・」参照。

<注2>“鼠族”とは、低所得で普通の部屋を借りるカネがないので、防空壕を改造した地下室に居住する人々を指す。詳細は2011年1月7日付の本リポート「“蟻族”に続いて“鼠族”が出現」参照。

マンホールに消えていった老婦人

 “井族”が発見されたのは、朝陽区の公園“麗都花園”に近い“麗都広場”の南門に面した通りにある緑地帯であった。麗都花園は、北京市の市街区から6キロメートル程の距離にあり、市街区から北京国際空港へ向かう高速道路の右側に位置し、付近には北京日本人学校がある。その麗都花園に隣接するのが麗都広場であり、高級なホテルやマンションに囲まれた閑静な地域である。

 ある北京市民が麗都広場に面した通りの駐車場へ車を取りに行こうとして、ふと前方の緑地帯に目をやると、街路灯の薄明かりの中に1人の老婦人がマンホールの蓋を開けて、その中へ入って行こうとしているのが見えた。一瞬目を疑ったが、間違いない。

 一体どうしたのだろう、何か困ったことがあるようなら助けなきゃいけないし、警察に通報することも必要かもしれない。そう考えてマンホールに走り寄って穴の中をのぞき込むと、あにはからんや、中には明かりが灯り、子供の笑い声まで聞こえ、布団も見えた。これは人の住み家かもしれない。そこで、中にいる老婦人に向かって、何か助けは必要ないかと尋ねると、老婦人は「何も必要ない。ここはとっても暖かいから」と答えた。

 上記の目撃談が12月4日付でインターネットの掲示板に書き込まれると、ネットユーザーたちの興味を引き、ネット上で大きな話題となった。これを知った北京紙「北京晨報」の記者が掲示板に書き込んだ目撃者に連絡を取り、具体的な場所を確認したうえで、現場取材を行って書いたのが、12月5日付で同紙が報じた「70歳の老夫婦がマンホールを住み家に5~6年」という記事だった。その内容は以下の通り。

コメント3件コメント/レビュー

なぜ救護を拒むのでしょうか?その辺の事情が分からない。(2013/12/13)

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「北京で発見!マンホールに住む“井族”」の著者

北村 豊

北村 豊(きたむら・ゆたか)

中国鑑測家

住友商事入社後アブダビ、ドバイ、北京、広州の駐在を経て、住友商事総合研究所で中国専任シニアアナリストとして活躍。2012年に住友商事を退職後、2013年からフリーランサーの中国研究者として中国鑑測家を名乗る。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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記事のレビュー・コメント

いただいたコメント

なぜ救護を拒むのでしょうか?その辺の事情が分からない。(2013/12/13)

今の中国は「共産主義」と言うよりは「共産党独裁資本主義」とでも呼んだ方が実情に合っている。国民の7、8%を占める共産党員が「貴族」。とは言っても給料の安い「貧乏貴族」もいるが、彼等は等級が上がる事を夢見て耐え忍んだり、それが出来ない人は汚職に走る。警官も軽犯罪なら金を渡せば見逃してくれるし、役所の公務員は土地転がしで儲ける。共産主義国に資本主義国である日本より高い比率で乞食が存在している事は、「共産」の名を返上した方が良い。その方が自由主義陣営の受けも良くなるだろう。医療費は勿論の事、公立の小中学校さえも無料でないのだから。いっそ「東アジア合衆国」と国名も変えれば、「多民族国家」にも相応しい名前になる。「中華」が付くとどうしても漢族中心の国のイメージが強く、少数民族を力で押さえ込んでいる図になってしまう。(2013/12/13)

日本にもホームレスが存在するが、マンホールの中を常の住みかにしている人は(冬場の寒さも考慮すると)ほぼ皆無だろうし、水の質も考慮すると衛生水準は日本のホームレスより格段に低いものと思われる。体を壊しても日本のような満足な医療を受ける仕組みもないというのに、不幸にして体を壊したら彼らはどうするのだろう。不動産投機の影響で人の住まないマンションが大量に余っているというのに、そのゴーストタウンには高くて家賃も払えない人が多数溢れている。中国政府は周辺諸国を脅す暇があったら、彼らのような社会的弱者の生活水準を引き上げることにこそ金を使うべきではないだろうか。(2013/12/13)

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三品 和広 神戸大学教授