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韓国の北端にある田舎の祭りが大ヒット

外国人観光客にも大人気の理由は?

2014年1月16日(木)

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 ソウルから車で北へ3時間。北朝鮮との休戦線(38度線)から近い江原道(道は日本の県にあたる)華川(ファチョン)郡が今、韓国で大きな話題になっている。「韓国で最も早く川が凍りつく」ことぐらいしか自慢するものがないこの地域に、韓国内外から100万人を超える観光客が集まるようになったからだ。

 華川郡は山岳地帯で、郡面積の90%が山と川。残り10%に畑と住宅がある田舎である。韓国人にとっては「何もないところ」というイメージが強い。年平均気温は摂氏10.8度、冬は氷点下10度ぐらいの日がずっと続く。このような環境ゆえ農業で生計を立てるのは難しい。企業誘致も困難だ。華川郡の人口は約2万4000人。華川郡に駐屯する軍隊に所属する軍人は約3万人で、住民より軍人の方が多い。住民のほとんどは農業の傍ら軍人向けの食堂やコンビニなどを営んでいる。

 華川郡は地域経済を活性化させるべく、2003年からサンチョンオ(山川魚、日本ではヤマメ)祭りを開催し始めた。1月第1週目の週末から3週間ほど続ける。サンチョンオという川魚を釣る氷釣りが祭りのメインだ。華川郡を流れる華川川が凍ると、そこに穴をあけてサンチョンオを釣る。

 2003年に開いた第1回に訪れた観光客は22万人だった。これが徐々に増え、2006年からは毎年100万人を超えるようになった。東亜日報によると、地域住民の間では「華川郡にこんなに人が集まったのは、韓国戦争(朝鮮戦争)の時に中共軍が攻めてきた時以来」と言われている。住民たちもサンチョンオ祭にこれほどの人が集まるとは思っていなかったようだ。

 2014年のサンチョンオ祭りは、1月4日の初日に15万人の観光客が訪れ、華川川の上は足の踏み場もないほどだった。この様子を、米ウォールストリート・ジャーナルのオンライン版が「冬の名物」として写真入りで掲載した。(Photos of the Day: Jan. 5 の3番目の写真

 華川川の水深は2メートルほど。氷の厚さは40センチにもなるので、氷が割れて人が溺れる危険は少ない。サンチョンオは冷たくて奇麗な川にしか住めない魚なので、今は天然ものが獲れなくなってしまった。このため、祭りの間は、養殖のサンチョンオを1日3回、川の下に流す。平日は約2.5トン、週末は10トンほどだ。

 会場に入るには入場料が必要。大人1人1万2000ウォン(約1200円)を払うと、5000ウォン(約500円)分の買い物券が付いてくる。買い物券は、会場内の売店で売っている華川郡の農産物を買ったり、郡内のお店で買い物したりするのに使える。会場には素手でサンチョンオを捕まえるイベントや、幼児向けのソリもあり、家族全員が楽しめる。獲ったサンチョンオはその場で食べられる。バーベキュー場に持っていき1匹当たり1500~2000ウォン(約150~200円)払うと、焼き魚や刺身にしてくれる。

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「韓国の北端にある田舎の祭りが大ヒット」の著者

趙 章恩

趙 章恩(ちょう・ちゃんうん)

ITジャーナリスト

研究者、ジャーナリスト。小学校~高校まで東京で育つ。ソウルの梨花女子大学卒業。東京大学学際情報学府博士課程に在学。日経新聞「ネット時評」、日経パソコン「Korea on the web」などを連載。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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