• BPnet
  • ビジネス
  • IT
  • テクノロジー
  • 医療
  • 建設・不動産
  • TRENDY
  • WOMAN
  • ショッピング
  • 転職
  • ナショジオ
  • 日経電子版

中国版NSCはなぜつくられたのか

既存機関の枠を越えて権力を集中

2014年1月29日(水)

  • TalknoteTalknote
  • チャットワークチャットワーク
  • Facebook messengerFacebook messenger
  • PocketPocket
  • YammerYammer

※ 灰色文字になっているものは会員限定機能となります

無料会員登録

close

 先日、党中央国家安全委員会の人事が発表されたので、今回は中国の国家安全委員会とその職能について解説したい。

 国家安全委員会とは昨年11月の三中全会(党中央委員会第三回全体会議=習近平政権の政策方針を決定する重要会議)で設立が決定した中国版NSCである。

トップは主席、共産党中央直属の機関

 下馬評どおり、主席には党総書記であり国家主席である習近平、副主席に首相の李克強、全人代常務委員長(国会議長に相当)の張徳江がなった。党内序列1、2、3位が順当にあてはめられた格好だが、単なる序列順というだけではない。李克強の副主席は、国務院の長としての就任だろうが、張徳江はおそらく北朝鮮通としての役割を期待されているのだろう。

 ポイントは正式名称が「中央」国家安全委員会であり、その長が主席という名称であることだ。国務院機関ではなく共産党中央直属機関であり、中央軍事委員会主席と同等の扱いと考えていいのではないか。

 主席、副主席の下に常務委員、委員が選ばれるという。具体的名簿はまだ公表されていない。「小核心・大外囲」(核心は小さく、周辺の範囲が広い)をキーワードとした組織で、おそらくメンバーは少数に絞られる。

 中国の国家安全、インテリジェンスに関わる機関は非常に多く、国務院の外交部、安全部、公安部、党中央機関の対外連絡部、中央国家安全指導グループ、統一戦線工作部、中央政法委員会、解放軍の総参謀部や武装警察と、党、政府、軍に分散されている。

 これまでは、これらの機関の間に連携はほとんどなかったが、今後はこれら機関から情報がすべて国家安全委員会に上がり、情報の統合、分析、政策の調整がなされる、ということになる。国家安全に関わるすべての情報、指揮は党中央総書記でもある習近平主席の下に集約されることになる。これはかなりの権力集中である。

 国家安全委員会は江沢民政権が1990年代に設置をもくろむも、その権力集中の大きさのため、長老たちの抵抗にあって計画はとん挫した。

 習近平は自ら陰謀をめぐらして激しい権力闘争を勝ち抜いてきたタイプではなく、どちらかというとライバル政治家がお互いをつぶし合う中で、結果的に生き残って棚ボタ式に今の地位を手に入れた「受け身タイプ」の政治家だ。そんな「共産党史上最弱の指導者」と揶揄されたこともある習近平が、天安門事件をきっかけに集団指導制が始まって以来、だれもが握ったことのない強権を掌握しようとしている。これはいったいどういうわけだろうか。

 国家安全委員会がどのような機能を持つかについては、まだ具体的には不明ながら、専門家たちは次のように解説、評価している。

コメント3

「中国新聞趣聞~チャイナ・ゴシップス」のバックナンバー

一覧

「中国版NSCはなぜつくられたのか」の著者

福島 香織

福島 香織(ふくしま・かおり)

ジャーナリスト

大阪大学文学部卒業後産経新聞に入社。上海・復旦大学で語学留学を経て2001年に香港、2002~08年に北京で産経新聞特派員として取材活動に従事。2009年に産経新聞を退社後フリーに。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

日経ビジネスオンラインのトップページへ

記事のレビュー・コメント投稿機能は会員の方のみご利用いただけます

レビューを投稿する

この記事は参考になりましたか?
この記事をお薦めしますか?
読者レビューを見る

コメントを書く

ビジネストレンド

ビジネストレンド一覧

閉じる

いいねして最新記事をチェック

日経ビジネスオンライン

広告をスキップ

名言~日経ビジネス語録

社長に就任してずっと言っているのが ファンダメンタルズの強化。

安形 哲夫 ジェイテクト社長