• BPnet
  • ビジネス
  • IT
  • テクノロジー
  • 医療
  • 建設・不動産
  • TRENDY
  • WOMAN
  • ショッピング
  • 転職
  • ナショジオ
  • 日経電子版

農村が変われば中国の形が変わる

年初の重要通達、中央1号文件を解読

2014年2月12日(水)

  • TalknoteTalknote
  • チャットワークチャットワーク
  • Facebook messengerFacebook messenger
  • PocketPocket
  • YammerYammer

※ 灰色文字になっているものは会員限定機能となります

無料会員登録

close

 一度、きちんと中央1号文件(中国共産党と国務院が出す重要通達のうち年初に出すもの。党・政府が最重要視しているテーマが取り上げられる)の中身を紹介しておく必要があると思う。

農村・農業・農民の三農問題

 今年も予想どおり、農村・農業・農民の三農問題がテーマだった。2004年以来連続11年、三農問題が中央1号文件で取り上げられている。今年は「農村改革を全面的に深化させ、農業の現代化推進を加速させることについての若干の意見」というタイトルで、国家食糧安全保障がトップテーマとして打ち出されている。

 このコラムで以前、今年の中央1号文件の主要テーマは食糧安全保障であるとの予測に触れた(中国が抱えるもう1つの時限爆弾「食糧問題」)が、その通りとなった。

 ただ、食糧自給率の緩和と輸入食糧の拡大に言及するという予測は違った。1月19日に発表された中央1号文件の中に食糧自給率にまで踏み込んだ言及はなく、農業部は中央1号文件発表に合わせた記者会見で、食糧自給率95%維持の方針が変わることがないことを改めて確認した。

 つまり、食糧自給率目標は、それだけセンシティブなテーマなのだろう。社会科学院の学者までが、95%自給率目標を緩和するとの予測を示していたのだから、党内で議論を呼んだことは間違いない。

 食糧輸入については「適切」に行い、国際農産品市場を「合理的に利用」するという表現にとどめた。食糧の定価買い取りの原則を維持しつつも、政府補助から脱却と食糧価格の市場メカニズムの形成に向けた改革を進めるとした。

 中央1号文件を改めて読み解いていけば、自給率こそ期待されたような言及はないが、やはり中国の農業がそろそろ抜本的な転換期に来ているという覚悟も見える。

 「土地改革」について、かなり踏み込んだ表現があった。中国の場合、「言うだけ番長」である可能性もあるが、昨年の三中全会(習近平政権の政策方針を打ち出した共産党中央委員会第3回全体会議)の決定もあり、本気で土地改革に踏み込むかもしれない。中国の農業はどうなるのか。

 まず中国の農業、農村について簡単に説明しておきたい。メディアに登場する中国解説で、農村・農業・農民について言及する記事は、政治・経済問題や社会問題や人権問題を論じるものに比べて少ない。おそらくは泥臭く地味な分野であり、また普通の日本人旅行者が中国に訪れて目にする世界でもないから興味がわかないのだろう。

 だが、中国とはなんぞや、という質問に端的にこたえるなら、巨大な農村であり、農村のあり方が中国という国の形を決めている。

 そもそも中国人民共和国は農村を拠点とした中国共産党の「土地革命戦争」、つまり、地主を打倒して封建的土地所有制を廃絶して、農民に土地を分配しよう、というところから始まった。

コメント0

「中国新聞趣聞~チャイナ・ゴシップス」のバックナンバー

一覧

「農村が変われば中国の形が変わる」の著者

福島 香織

福島 香織(ふくしま・かおり)

ジャーナリスト

大阪大学文学部卒業後産経新聞に入社。上海・復旦大学で語学留学を経て2001年に香港、2002~08年に北京で産経新聞特派員として取材活動に従事。2009年に産経新聞を退社後フリーに。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

日経ビジネスオンラインのトップページへ

記事のレビュー・コメント投稿機能は会員の方のみご利用いただけます

レビューを投稿する

この記事は参考になりましたか?
この記事をお薦めしますか?
読者レビューを見る

コメントを書く

コメント入力

コメント(0件)

ビジネストレンド

ビジネストレンド一覧

閉じる

いいねして最新記事をチェック

日経ビジネスオンライン

広告をスキップ

名言~日経ビジネス語録

トランプ政権のここまでの動きはスロー。

ジョセフ・ナイ 米ハーバード大学特別功労教授