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東莞市における売春拠点壊滅作戦の真相を探る

政敵の勢力基盤を打ち崩すための権力闘争

2014年2月28日(金)

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 春節休暇明けの2月9日、国営テレビ“中央電視台(中央テレビ)”は午前11時からのニュース番組で、広東省“東莞市”に繁栄を誇る売春天国を潜入取材した特集「屢掃不絶的東莞“黄流”(何度一掃しても絶えない東莞の「堕落の流れ」)」を報じ、「性の都」と呼ばれる東莞市の現状を告発した。

 寝耳に水の事態に仰天したのは東莞市だけでなく、広東省全体も激震に襲われた。次世代のホープといわれる広東省党委員会書記の“胡春華”はこれに動ずることなく、同日午後一番に東莞市全域の売春拠点壊滅を指示した。東莞市公安局は総勢6525人もの警察官を動員して市内の売春拠点300カ所以上の一斉捜査を開始した。2月12日午前11時までに187カ所の捜査を行い、920人を逮捕、485人を拘束した。以上が2月21日付の本リポート「潜入取材で暴露”性の都”東莞市の実態」で述べた概要である。

 さて、中央テレビが東莞市の売春天国を告発する特集を報じた波紋は広東省にとどまらず、その余波は大きなうねりとなって中国全土を巻き込んだ。その後の動きを取りまとめると以下の通り。

広東省のブログには「嘲笑を恐れるな」

【1】2月10日、広東省政府「新聞弁公室」は同政府の“微博(マイクロブログ)”に『“你真正了解東莞嗎?(あなたは本当に東莞を理解していますか)”』と題する表紙を含めて7枚から成るスライドを掲載した(<>内は筆者の解説)。

《1枚目》(表紙)“東莞你好(東莞こんにちは)”

《2枚目》“東莞你好”、嘲笑を恐れるな。勤勉の故に、我々は世界の5分の1のデジタル製品を製造していると、“請告訴他(彼に教えてください)”。

<1995年にノキアが東莞に工場を作ったのを皮切りに、東莞はIT産業の雄として成長して繁栄を謳歌したが、2008年にIT産業の重鎮としての地位を重慶市、成都市などの各地に奪われ、今では末端製造や完成品組み立て基地となり果てているのが実情>

《3枚目》“東莞你好”、質問を恐れるな。信念の故に、我々は中国の全ての“烏片(アヘン)”を廃棄したことがあると、彼に教えてください。

<1938年にアヘン禁輸担当の欽差大臣(清の皇帝から全権を委譲された臨時大臣)に任命された“林則徐”は、1939年に広東省へ出向き、英国商人が持っていたアヘンを没収し、“虎門(現在の東莞市虎門鎮)”で処分した。この事件が清国と英国によるアヘン戦争の発端となった>

《4枚目》“東莞你好”、中傷を恐れるな。寛容の故に、我々はここで生活する1000万人を引きつけたと、彼に教えてください。

<東莞市の2012年末時点における常住人口は約830万人だから1000万人は大風呂敷だが、“農民工(出稼ぎ農民)”が650万人も稼ぎに集まって来ていることを考えれば、それだけ魅力的な働き口があるということもできる>

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「東莞市における売春拠点壊滅作戦の真相を探る」の著者

北村 豊

北村 豊(きたむら・ゆたか)

中国鑑測家

住友商事入社後アブダビ、ドバイ、北京、広州の駐在を経て、住友商事総合研究所で中国専任シニアアナリストとして活躍。2012年に住友商事を退職後、2013年からフリーランサーの中国研究者として中国鑑測家を名乗る。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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