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高利を餌に違法資金調達が蔓延する中国

ままならぬ銀行融資が企業を犯罪に走らせる

2014年5月2日(金)

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 4月21日、“中国銀行業監督管理委員会(略称:中国銀監会)”は、「“非法集資(違法資金調達)”取り締まり」に関する記者会見を行い、中国国内に違法資金調達が蔓延し、極めて緊迫した状況にあると発表した。統計によれば、2013年に全国で摘発された違法資金調達事件は3700件余りで、回収された経済損失は64億元(約1062億円)に上った。

 記者会見の席上、中国銀監会の「違法資金処罰省庁間合同会議事務室」主任の“劉張君”は、目下の違法資金調達の特徴として次の3点を挙げた。

(1)違法資金調達の発生件数、関与金額、参与者数は高止まりで推移しており、歴史的に見て過去2番目に高い数値となっている。

(2)違法資金調達は、全国31の“省級行政区(省・自治区・直轄市)”に及び、87%の“地級行政区(市・自治州・盟)”に拡がっている。新たな事件が発生する地域は中東部の省に集中しており、省にまたがる事件が増大し、その影響は比較的大きなものとなっている。

(3)違法資金調達は絶えず新たな業界や領域に拡大を続けており、投資コンサルタントなどの仲介業者が財テク代理人として大規模な違法資金調達を行ったり、小額融資会社や未公開株式を扱う金融会社などが経営範囲を超えて違法資金調達を行っている。また、インターネットを通じた民間貸借を名目とした違法資金調達のリスクは日に日に高まっている。

かつては“民営之光”だったが……

 中国で民営企業が最も発達しているのは浙江省だが、その勃興の基礎となったのは違法資金調達によって賄われた資金だった。それは中小企業の創業資本が極めて不足していたためで、かつての中国にとって違法資金調達は“民営之光(民営企業にとっての光明)”であった。しかし、中国が世界第2位の経済大国となった今日でも、未だに一部の個人や組織が疑いなく違法な資金調達を行い、庶民を傷つけ、社会の安定を損ねている。それは、民間や民営企業が銀行から融資を受けることの困難な状況が依然として改善されぬまま継続していることに起因しているのである。

 上記の記者会見の翌日の4月22日、河南省のニュースサイト“映象網(映像ネット)”は、63.96億元(約1062億円)の違法資金調達を行ったとして、「“非法吸収公衆存款罪(銀行法違反の無免許営業罪)”」で一審判決を受けた“馬益江(ばえきこう)”および“魯泊麟(ろはくりん)”に対し、上告棄却の二審判決が下り、一審判決通り、馬益江の懲役7年、罰金35万元(約581万円)、魯泊麟の懲役7年6カ月、罰金40万元(約664万円)の刑がそれぞれ確定した旨を報じた。

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「高利を餌に違法資金調達が蔓延する中国」の著者

北村 豊

北村 豊(きたむら・ゆたか)

中国鑑測家

住友商事入社後アブダビ、ドバイ、北京、広州の駐在を経て、住友商事総合研究所で中国専任シニアアナリストとして活躍。2012年に住友商事を退職後、2013年からフリーランサーの中国研究者として中国鑑測家を名乗る。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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