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頻発するゴミ焼却発電所建設反対闘争

背景には強固な“Not In My Back Yard”意識

2014年5月30日(金)

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 浙江省の省都“杭州市”は、中国屈指の名勝地で、2011年6月に世界文化遺産に登録された“西湖”を抱え、古来より“魚米之郷(水産物や米がよくとれる肥沃な土地)”、“絲綢之府(絹の宝庫)”として知られ、その風光の明媚さから“人間天堂(地上の楽園)”と呼ばれて来た。そうした美しい風土を持つ一方で、杭州市は浙江省経済の中心であり、2013年の域内総生産(GRP)は8344億元(約13兆7676億円)で、「2013年全国都市別GRPランキング」では第10位に位置する。また、杭州市の常住人口は884万人(2013年12月末時点)であり、その約75%に当たる662万人が都市部に住んでいる。

杭州で極秘裏に発電所基礎工事、1万人集結で反旗

 5月7日、杭州市でアジア最大級のゴミ焼却場の建設に反対する市民の抗議行動が勃発したのだった。“九峰村”は杭州市の東部に位置する“余杭区”の“中泰郷”にあり、杭州市の市街地区から25kmに位置するのどかな田園地帯である。5月7日の午後、その九峰村にある“九峰石砿(九峰採石場)”の跡地に余杭区政府の幹部職員5人が立ち入ろうとしているのを九峰村の村民が見かけ、不審に思って跡地を観察したところ、跡地には秘かにゴミ焼却発電所建設のための基礎工事が完成しているという驚愕の事実を目撃した。

 4月に九峰採石場跡地にゴミ焼却発電所を建設する計画が発表されたため、九峰村とその周辺地域の住民は建設反対の署名運動を展開し、4月25日に2万人の署名を集めて杭州市計画局へ提出していた。また、周辺地域の有志が反対運動を組織し、4月中旬から反対の声を上げていた。しかし、杭州市政府および余杭区政府からは同計画について打診も事前説明も受けた事実はなく、九峰村と周辺地域の住民たちはゴミ焼却発電所の建設をまだ計画段階にあるものと甘く考えていたのだった。

 跡地にゴミ焼却発電所などを建設されたら、環境が汚染され、地元住民の健康が蝕まれるのは目に見えている。村民から急報を受けた九峰村は寝耳に水の事態にうろたえ、すぐさまこの事実を近隣の村々へ連絡して村民たちに緊急徴集をかけた。急を聞いた村民たちは続々と九峰採石場跡地へ駆け付け、5人の幹部職員を取り囲んで逃げられなくした。村民たちの数はたちまちのうちに1万人近くに膨れ上がり、村民たちは口ぐちにゴミ焼却場建設反対を叫び、辺りは騒然とした雰囲気に包まれた。夜になると2人の幹部職員は命からがら夜陰にまぎれて逃亡したが、残る3人の幹部職員は建設現場の守衛室に閉じ込められた。

コメント3件コメント/レビュー

ごみ処理場は必要です。しかし、今の中国には大きく分けて二つの問題が存在します。1、焼却施設は、欧米の最新式が多く、特に問題は無いのですが、問題は、ごみの無分別による、ごみの増大、炉を傷めるプラスティック除去、ガス発生を抑制しないと、折角の設備の寿命が縮まるのです。分別、リサイクルを行うことでかなりなごみの減量が可能ですが、表面上の分別では意味なしですね。言いたいのは、ごみの分別、リサイクル、減量化の推進です。これで、炉も長持ちします。もうひとつはごみの収集、運搬方法の問題。今のごみトラックでの運搬では、ごみが露出し、汚水が垂れ流しで周辺へ悪臭と汚染をもたらします。 ごみ袋もなしで汚水垂れ流し、外部露出方式をやめないと収まりません。一番は、分別と減量です。(2014/05/30)

「世界鑑測 北村豊の「中国・キタムラリポート」」のバックナンバー

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「頻発するゴミ焼却発電所建設反対闘争」の著者

北村 豊

北村 豊(きたむら・ゆたか)

中国鑑測家

住友商事入社後アブダビ、ドバイ、北京、広州の駐在を経て、住友商事総合研究所で中国専任シニアアナリストとして活躍。2012年に住友商事を退職後、2013年からフリーランサーの中国研究者として中国鑑測家を名乗る。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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いただいたコメント

ごみ処理場は必要です。しかし、今の中国には大きく分けて二つの問題が存在します。1、焼却施設は、欧米の最新式が多く、特に問題は無いのですが、問題は、ごみの無分別による、ごみの増大、炉を傷めるプラスティック除去、ガス発生を抑制しないと、折角の設備の寿命が縮まるのです。分別、リサイクルを行うことでかなりなごみの減量が可能ですが、表面上の分別では意味なしですね。言いたいのは、ごみの分別、リサイクル、減量化の推進です。これで、炉も長持ちします。もうひとつはごみの収集、運搬方法の問題。今のごみトラックでの運搬では、ごみが露出し、汚水が垂れ流しで周辺へ悪臭と汚染をもたらします。 ごみ袋もなしで汚水垂れ流し、外部露出方式をやめないと収まりません。一番は、分別と減量です。(2014/05/30)

NIMBYを改めろ、は都市部に向けて言う台詞ですよね。北京市内に作れば良いのですから。(2014/05/30)

21世紀に生きている私たち人類は、もっと賢明な生き方が選択できるはず、否、しなければなりません。と思いながらも良い方策が見つかるのか不安です。(2014/05/30)

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川野 幸夫 ヤオコー会長