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「六四天安門事件」25周年の回想

その日、北京駐在員だった筆者は東京にいた

2014年6月13日(金)

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 1989年6月4日、中国の北京市で後に「六四天安門事件」(以下「六四事件」)と呼ばれる世界を揺るがせた大事件が発生した日、当時大手商社の北京駐在員であった筆者は東京にいた。あれからすでに25年が経過し、日本のメディアは6月4日当日でさえも「六四事件」に関し形式的かつ限定的な報道に終始しただけだった。四半世紀という時間は人々の記憶を薄れさせる。それもそのはず、六四事件当時の北京で3歳8カ月だった筆者の長女は結婚して1人の子持ちとなり、8月には2人目の出産を予定している。当時39歳だった筆者もすでに64歳で、年金生活者になり、孫の遊び相手になっている。

 去る6月5日の夜、筆者は男女2人の雑誌編集者からご招待を受けて会食した。丁度前日が六四事件の25周年目だったので、六四事件に言及し、女性編集者に当時何歳だったかを尋ねた。彼女は当時2歳だったそうで、事件のことなど知るはずがなく、六四事件については書物を読んで得た知識はあるものの、それが当時どれほど衝撃的なものだったかは想像がつかないということだった。そこで考えたのは、こうした若い人たちの参考となるように、25周年目を迎えた六四事件に関する筆者の記憶を一度整理しておこうということだった。飽くまで1個人の記憶の断片にすぎないが、当時の思い出を忘れないために、思いつくままに筆者にとっての六四事件の記憶をたどってみよう。

北京市消防局訪日ミッションのアテンドで東京へ

 さて、「6月4日、筆者は東京にいた」と書いた。筆者は5月30日に駐在地である北京から東京へ出張に来ていたのだった。出張の要件は「北京市消防局訪日ミッションのアテンド」であった。訪日ミッションの団長は北京市公安局副局長兼消防局長の“陳維”、団員は北京市消防局の幹部たちで、総勢10名程度であった。この訪日は1989年5月30日に北京を出発して、東京、大阪の消防関連施設ならびに設備メーカーの視察を目的としていた。筆者は同ミッションに同行して一時帰国し、関係メーカーの視察に同行し、通訳や道案内、接待をするのが主たる業務だった。

 このミッションの最終目的は日本政府の無償資金協力を通じて「北京市消防センター」への機材供与を受けることであり、まだ内定段階で正式に無償資金協力案件に決まってはいなかったが、購入する機材を選定するための事前調査が彼らの任務だった。訪日5日目の6月3日、ミッションは東京消防庁を表敬訪問するなどの日程をこなし、夜は筆者の会社が千代田区紀尾井町にある「ホテルニューオータニ」の中華レストランで歓迎会を開催した。この日は、奇しくも第74代総理大臣の竹下登が率いる内閣が総辞職した日に重なったが、竹下首相は前年の8月25~30日に訪中していたことから、歓迎会でも「竹下退陣」は大きな話題となった。歓迎会は和気あいあいの雰囲気で夜9時頃終了し、ミッションは四谷駅近くにある北京市関連の宿舎へ徒歩で移動した。筆者は四谷駅まではミッションに同行したが、その後は電車で秋葉原へ向かい、夜9時30分頃に予約していた「秋葉原ワシントンホテル」にチェックインした。

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「「六四天安門事件」25周年の回想」の著者

北村 豊

北村 豊(きたむら・ゆたか)

中国鑑測家

住友商事入社後アブダビ、ドバイ、北京、広州の駐在を経て、住友商事総合研究所で中国専任シニアアナリストとして活躍。2012年に住友商事を退職後、2013年からフリーランサーの中国研究者として中国鑑測家を名乗る。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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