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中国銀行マネロン疑惑

金融改革は逆行するのか

2014年7月16日(水)

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 7月9日に、大変興味深い報道がCCTVで流れた。日本のメディアでも報じられていたと思う。中国銀行の資金洗浄(マネーロンダリング)疑惑報道である。CCTVという中国共産党の喉舌(宣伝機関)が中国共産党の財布である四大銀行の一つ、中国銀行のマネロン疑惑を20分以上の潜入取材を含めた取材で報じているのである。これは、いったい何事なのか。

 投資移民たちが、通常の外貨送金制限以上の金を外国に送金していること自体は、ある意味当然というか、周知の事実だ。今回、問題視された「優匯通」は、決して秘密でもない。そもそも、習近平政権がめざす「経済改革」には金融自由化も目標に含まれていた。中国銀行の「優匯通」は金融の国際化に向けた中国ほぼ唯一の「高額人民元送金業務のテストケース」として導入されたのではないか。

 なのになぜ、今の時期に、「優匯通」が問題になるのか。ゴシップ好きとしては、いろいろ想像してしまう。

党の宣伝機関が党の財布の「疑惑」を報道

 報道内容をかいつまんで紹介しよう。

 まずCCTVのカメラは北京の投資移民説明会の現場に潜入している。中央ビジネス区の五つ星ホテルのバンケットルームで行われた説明会では中国銀行関係者も参加。資金移動のために中国銀行の仲介業務が必要なので、こういう説明会に窓口を設けるのだ。投資移民受け入れ国が求める投資額はだいたい50万ドル以上。中国の許可する「中国国内の外貨の国外への持ち出し制限額」は5万ドル。巨額の資金を一気に送金するには中国銀行の「優匯通」(無制限送金サービス)以外の方法は公式にはないからだ。

 手数料一回50~260元という、この送金サービスは、中国銀行のオフィシャルサイトには紹介されていない。また、外部にほとんど宣伝もされていない。業務の取り扱いは広東支社に限られているという。

 銀行関係者によると、「優匯通」による人民元の送金とは、人民元を中国銀行のロンドン支店や東京支店、パリ支店など国外支店で外貨に換金するという。これだと国内市場での換金でないため、「外貨持ち出し」に当たらず、外貨管理当局の兌換システムを利用していない。つまり、当局の外為管理法の換金制限に引っかからない、という理屈である。銀行関係者は「一種のグレーゾーン、エッジボールですな」と、このサービスが違法と合法の隙間にあるとコメントしていた。

 番組中の専門家のコメントによれば、これはすでに違法の疑いがあるという。

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「中国銀行マネロン疑惑」の著者

福島 香織

福島 香織(ふくしま・かおり)

ジャーナリスト

大阪大学文学部卒業後産経新聞に入社。上海・復旦大学で語学留学を経て2001年に香港、2002~08年に北京で産経新聞特派員として取材活動に従事。2009年に産経新聞を退社後フリーに。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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