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米国の「種」を盗む中国農業企業

トウモロコシ新品種を密輸した会長夫人を逮捕

2014年7月18日(金)

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 2011年5月、米国アイオワ州にある世界第3位の化学会社“Du Pont(デュポン)”の研究農場“Du Pont Pioneer(デュポン・パイオニア)”の警備班が、同州中東部の都市“Tama(タマ)”に近い試験圃場で1人の男が見つからないように地面に這いつくばって穴を掘っているのを見て疑念を抱いた。米国のトウモロコシは4~5月に種をまく。その試験圃場にまかれたトウモロコシの種は、デュポン社の主要品目の一つである高収量のハイブリッド(交配種)品種を作り出すもので、種の解析調査などされてはならない、デュポン・パイオニアにとっての最高機密だったからである。

デュポンの最高機密を狙った中国人2人が逃走

 警備員の1人が男に近づくと、男はアジア系で、傍らにもう1人の同じくアジア系の相棒がいた。警備員が何をしているのかと質問すると、男はおどおどした様子で、「自分はアイオワ大学の職員で近くのホテルで開催される農業会議へ行く途中だ」と答えた。ちょうどその時、折悪しく警備員の携帯電話が鳴ったので警備員が電話に出ると、男たちはここを先途とばかりにいきなり身を翻して傍に止めてあったレンタカーに飛び乗ると、水路を縫って高速道路の方へ逃げた。警備員は慌てて逃げた自動車のナンバープレートを確認しようとしたが果たせなかった。その男が試験圃場からまいたばかりのトウモロコシの種を盗んだことは明白で、警備班は速やかに事件の顛末をFBI(連邦捜査局)へ通報したのだった。

 通報を受けたFBIは捜査に着手し、2人の男が乗っていたのはレンタカーであったことを手掛かりに、レンタカー会社を調査して借主を特定した。こうしてFBIは2人の男が中国人の“莫海龍(ばくかいりゅう)”と“王磊(おうらい)”であり、這いつくばって穴を掘っていたのは莫海龍であったことを突き止めた。その後の調べで、莫海龍は中国国籍で年令は42歳(当時)、米国の永住者カード(グリーンカード)を持ち、すでに米国へ移民して15年が経過していること、中国北京市に本拠を置く上場企業“大北農科技集団(略称:“大北農”)”の国際部門の責任者であることが判明した。

 ところで、大北農とはいかなる企業なのか。中国語ネットで検索した内容を取りまとめると次のようになる。

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「世界鑑測 北村豊の「中国・キタムラリポート」」のバックナンバー

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「米国の「種」を盗む中国農業企業」の著者

北村 豊

北村 豊(きたむら・ゆたか)

中国鑑測家

住友商事入社後アブダビ、ドバイ、北京、広州の駐在を経て、住友商事総合研究所で中国専任シニアアナリストとして活躍。2012年に住友商事を退職後、2013年からフリーランサーの中国研究者として中国鑑測家を名乗る。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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