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韓国大手企業が投資しないのはオーナーの利益のため? 

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2014年7月17日(木)

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 2014年1~3月期の韓国のGDP(国内総生産)成長率は3.9%と3年ぶりの高値を記録した。しかし景気が良くなったと体感する人はいない。サービス業の生産指数や小売市場、消費心理は冷え込んでいる。

 経済が成長しているのに実感できない。こうした差が生じる原因は企業が投資をしないことにある。企業が投資しないと雇用が減り、この影響で民間消費も減少する。企業が投資しないのは、今後の経営環境が不透明なことが大きい。4~6月期は、セウォル号沈没事故の影響で内需が冷え込んだ。ウォン高が進んだため、輸出の採算も低下した。サムスングループや現代自動車のように海外に大規模な生産基地がある企業はいいが、そうでない企業は「何もしない」ことが戦略という雰囲気がある。

 企業が利益を上げているのに投資をしないと、当然のことながら貯蓄が増える。金融情報会社のエフアンドガイドによると、時価総額上位10社の傘下にある70社の内部留保率の平均は1578.5%(2013年末時点)で、2012年末の1414.2%より164.3%ポイント増えた。内部留保率が高いことは、財務が健全であることを表す一方で、投資をしていないことも意味する。

 企業が貯めた現金を賃金の増額や投資の拡大に使えば民間消費が増加し景気は良くなる。だが、韓国の売上高上位600社の投資計画を調べたところ、2014年の投資計画は133兆ウォン(約13兆円)で、前年比6.1%しか増加していない。2004~2013年の投資額増加率は年平均9.3%だった。

 1~3月期に最も投資額の大きかった企業はサムスングループで、6兆8300億ウォン(約6830億円)を投資した。このうち6兆2000億ウォン(約6200億円)をサムスン電子が占める。同社は半導体設備とディスプレイに投資した。2位はSKハイニックスで、メモリーの新製品を生産するべく装備を更新するため2兆7900億ウォン(約2790億円)を投資した。大手企業が投資したとしても、半導体やその他の特定の産業にしか投資しないのは問題だ。新しい事業には投資しないので、企業の競争力低下、製造業の空洞化を招くことが懸念される。

大手の投資は海外にシフト

 韓国の市場環境が急変する中、大手企業は投資をするなら海外の方がいいと思ったようだ。サムスングループや現代自動車が生産基地を海外に移したことで、製造業の海外直接投資は2010年の72億4000万ドルから2013年の95億4000万ドルに増えた。海外生産の割合は、サムスングループが80%、現代自動車が60%を超えた。サムスングループと現代自動車はここ10年間、海外の生産基地を増やし続けている。

 海外投資が増える一方で、国内設備投資は減り続けている。2011年には74兆1000億ウォン(約7.4兆円)だった国内投資額は2013年には72兆1000億ウォン(約7.2兆円)に減少した。大手企業の生産基地が海外に出て行くと、部品業者や下請けも一緒に海外に移転する。これは雇用の縮小につながる。大手企業が生産基地を海外に移転すると、韓国経済の競争力が落ちてしまうのだ。

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後藤 忠治 セントラルスポーツ会長