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個人情報流出~韓国では市民モニタリング制度を導入

2014年7月23日(水)

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 ベネッセホールディングスの個人情報流出事件が問題になっている。個人情報保護に敏感な日本で、子供の個人情報が売買されたとは驚きだ。しかし他人事ではない。韓国では2014年1月に史上最悪の個人情報流出事件があった。韓国政府はその後、個人情報を不法に流出・流通させたりすることがないよう厳しく取り締まる対策を打った。

 カード事故防止システム(カード盗難・紛失・偽造・変造探知システム)開発をクレジットカード5社から委託されたコリアクレジットビューロという会社の39歳男性社員が、クレジットカード3社(国民カード、農協カード、ロッテカード)の顧客情報1億400万件を盗んだ。このうち8200万件をマーケティング代行会社に1650万ウォン(約165万円)で売るという事件が発生したのだ。

 流出した個人情報は、氏名・住民登録番号(個人番号)・住所・自宅電話・携帯電話・メールアドレス・職場情報・住宅状況(自家・賃貸など)・クレジットカード番号・カード有効期間・カード代金振り込み用口座情報、信用度である。クレジットカード3社は、謝罪はしたものの「カードの暗証番号とカードの裏に書いてあるCVCは流出していないのでカードを偽造される心配はない、大丈夫」と開き直り、国民の怒りに油を注ぐ結果を招いた。クレジットカード3社は国民から強い非難を受けてようやく、顧客が自分の個人情報が流出したかどうかを直接確認できるサイトを作り、カード再発行に応じた。

 個人情報を流出させた犯人はシステム開発のプロジェクトリーダーだったので、顧客情報にアクセスし、大量のデータをダウンロードしてコピーする行為を数カ月間にわたって行っても怪しまれることはなかった。信用されている自分の立場を悪用して個人情報を盗み、業者に売ったという点で、ベネッセの個人情報流出事件と似ている。

犯人もブローカーも懲役刑

 韓国の検察は事件から2カ月たった3月、この事件で流出した個人情報が貸出ブローカーの手に渡り、実際に営業に使われていたと発表した。貸出ブローカーとは、お金を借りたい個人に消費者金融会社を紹介する業者だ。犯人から個人情報を買ったマーケティング会社は、個人情報を1件1ウォン(約0.1円)で複数の貸出ブローカーに販売していた。

 チャンウォン地方裁判所は6月、犯人に対して懲役3年の判決を下した。「情報通信網利用促進及び情報保護等に関する法律」と「信用情報の利用及び保護に関する法律」を適用した。個人情報を買って転売したマーケティング会社と貸出ブローカーら5人には、懲役3年6カ月~1年2カ月の刑を言い渡した。彼らが持っていた個人情報データは検察が没収した。クレジットカード3社は3カ月間の営業停止処分(3カ月の間、カードの新規募集ができない)となった。

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「個人情報流出~韓国では市民モニタリング制度を導入」の著者

趙 章恩

趙 章恩(ちょう・ちゃんうん)

ITジャーナリスト

研究者、ジャーナリスト。小学校~高校まで東京で育つ。ソウルの梨花女子大学卒業。東京大学学際情報学府博士課程に在学。日経新聞「ネット時評」、日経パソコン「Korea on the web」などを連載。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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