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香港はニセの普通選挙に抵抗できるか

2017年の「中国式選挙」阻止へ正念場

2014年9月3日(水)

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 8月31日、2017年の香港特別行政区長官の「普通選挙」の実施に関する中国の全国人民代表大会(全人代=国会に相当)常務委員会の決定が発表された。念願の直接普通選挙実施がようやく実現するというのに、この発表に、おそらく香港人は誰ひとり喜ばなかっただろう。

 なぜならこれは、民主党候補の立候補を事実上排除した「ニセの普通選挙」だからだ。香港にも深圳経由で中国から流入するニセブランド品は売られているが、ついに普通選挙もニセモノが導入されることになった。この夜、民主派グループ「和平占中=平和にセントラルを占拠せよ」(オキュパイ・セントラル)らの呼びかけで、全人代決定への抗議集会が行われた。主催者発表では約5000人の香港市民が金鐘の香港政府総部ビル前の添馬公園に集まり、真の普通選挙実現のために、いよいよ金融街占拠計画を実行すると予告した。8月最後の日曜日。これは香港の絶望の日となるのか。あるいは、香港人が本気で立ち上がり抵抗を見せる蜂起の始まりの日となるのか。

金融街占拠で「真の普通選挙」を

 香港では2017年に特別行政長官を香港市民が選ぶ直接普通選挙が導入されることになっている。これまでの行政長官は、親中派を中心とする各業界団体による選挙委員(1200人)による間接選挙で選ばれていた。香港の地域限定憲法にあたる香港基本法では2007年以降、直接選挙導入が検討できることを規定しており、2003~2004年当時、国家安全条例(基本法23条に基づき制定できる香港内の反中国勢力を取り締まる法律)の撤廃要求デモの成功の波に乗って、香港市民の普通選挙導入要求運動はピークに達していた。この時、全人代は2007年の直接選挙導入はできないという基本法解釈を示したが、2007年に、早ければ2017年に普通選挙を導入するという決定もされていた。

 ところが、この中国の言う「普通選挙」と、国際基準で言うところの「普通選挙」と大きく違うことが、やがてあきらかになる。一般に「普通選挙」といえば、一定の有権者の推薦を得れば、選挙権を有する市民の誰でも立候補できる。香港市民たちはこれを「真の普通選挙」として求め続けてきた。だが中国はあくまで民主党の立候補を排除し、親中派のみの候補者の中から、市民の投票で選ばせようと香港に圧力をかけていた。

 これに抵抗し、真の普通選挙の実現を目指してきたのが「和平占中」を名乗る民主派市民グループだ。オキュパイ・セントラルには二つあって、一つはオキュパイ・ウォールストリートに影響され、2011年10月から2012年9月に起きた香港市民運動。もう一つは、その後2013年1月、香港大学の法律学者・戴耀廷教授らの呼びかけで結成された別の運動体。一般に、今話題になっているのは後者だ。

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「香港はニセの普通選挙に抵抗できるか」の著者

福島 香織

福島 香織(ふくしま・かおり)

ジャーナリスト

大阪大学文学部卒業後産経新聞に入社。上海・復旦大学で語学留学を経て2001年に香港、2002~08年に北京で産経新聞特派員として取材活動に従事。2009年に産経新聞を退社後フリーに。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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