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税収不足埋めるため交通取り締まり強化

富裕層の隠し海外資金から取り締まれと反発する声

2014年9月3日(水)

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 地上波放送のKBSは8月29日、不足している税収を増やすために韓国政府が交通違反――スピード違反、後部座席のシートベルト着用違反など――の取り締まりを強化していると報道した。警察は、市民の安全のために取り締まりを強化したというが、実際は反則金徴収を増やすための取り締まりだという内容だった。

 韓国ではこの時期、自家用車での移動が多くなる。韓国のお盆は毎年陰暦8月15日なので、2014年は9月8日がお盆に当たる。お盆の前後にはお墓の草刈りをしたり、法事の準備をしたりする。また、お世話になった人にお盆前にプレゼントを贈る習慣があるので、宅配のトラックも急増する。KBSは、クルマの移動が多いお盆を狙って警察が交通違反の取り締まりを強化し、反則金徴収を増やそうとしていると報道した。

 警察庁が公開した資料によると、2013年に徴収した交通反則金と過怠料は6379億ウォン(約638億円)で、2012年の5543億ウォン(約554億円)より15%も増えた。韓国人の運転マナーは決して良いとは言えない。バスですら急発進、急ブレーキの連続で、乗客の安全をあまり考えていないように見える。それでもここ数年マナーが少しずつ良くなっており、救急車が来ると道を空けるようになった。駐車する時も他のクルマに配慮する――他のクルマが通れなくなるような事態を避ける。マナーが良くなっているのに交通反則金が増え続けるのは少しおかしい。

 国会が最近、交通反則金に関して議論した。国会は「交通反則金は道路の改修や歩道の増設など交通安全を増進するために使われるべきだ。ところが中央政府は、交通安全環境を改善するための予算を年々削減している。その一方で、交通反則金の徴収を増やすための無人カメラ購入費は2013年の943億ウォン(約94億円)から2014年の978億ウォン(約98億円)に増やした」と指摘した。市民の安全のためではなく、交通反則金を徴収するために取り締まるのはおかしい、交通反則金を交通安全のために使わないのもおかしい、という趣旨だ。

交通反則金を増やしても税収は減る一方

 しかし韓国政府は、不足している税収を補うための交通取り締まりをやめる気がないようだ。企画財政部(部は省)が公開した資料によると、2013年は8兆5000億ウォン(約8500億円)の税収が足りず財政赤字となった。2014年は10兆ウォン(約1兆円)近く税収が足りなくなると見込まれている。セウォル号大参事の影響で消費が縮小した。企業の業績も悪化している。

 企画財政部が発表した「2014年8月財政動向」によると、1~6月までの韓国の国税収入は98兆4000億ウォン(約9.8兆円)だった。これは目標としている年間国税収入216兆5000億ウォン(約21.7兆億円)の45.5%に当たる。2013年は6月までに48.2%を確保できていたので、2014年は2.7ポイント遅れている。交通反則金は増えても、法人税と関税の税収が減少し続けているからだ。

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「税収不足埋めるため交通取り締まり強化」の著者

趙 章恩

趙 章恩(ちょう・ちゃんうん)

ITジャーナリスト

研究者、ジャーナリスト。小学校~高校まで東京で育つ。ソウルの梨花女子大学卒業。東京大学学際情報学府博士課程に在学。日経新聞「ネット時評」、日経パソコン「Korea on the web」などを連載。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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