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朝日誤報事件、中国の反応は

21世紀ネット事件とメディア不祥事の政治性

2014年9月17日(水)

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 先日、日本政治・経済をテーマとするベテランの中国人記者と食事をする機会があったので、朝日新聞の吉田証言(慰安婦問題)と吉田調書(福島原発問題)の大誤報についてどう思う?と聞いてみた。答えは予想していたように「吉田証言に誤りはあったが慰安婦問題がなかったわけではないし、吉田調書に誤りはあったが、福島原発の問題が解決されたわけではない」ということで、それ以上は、いずれ自分の記事に書くから、読んで、ということだった。そして「朝日の件は21世紀ネット事件と同じじゃないか」と言ったので、ほう、そういうふうに見ているんだ、と思った。

 今回は中国メディアが朝日新聞の誤報事件について、どう報じているか、どう考えているかを眺めてみたい。

中国紙「日本の徹底した右傾旋回の前兆だ」

 まず、東京に特派員記者も置いている人民日報系大衆紙・環球時報(9月12日)。

 吉田調書報道の撤回と読者の信頼を大きく傷つけたことへの謝罪、杉浦信之編集担当の更迭、木村社長自身が社内改革に筋道をつけてから進退を判断したいと、辞職を匂わせたことなど、会見内容を伝えた上で、こう論評した。

 「朝日新聞が直面するトラブルはこの一つだけではない。11日、木村は8月5日に紙面上で撤回宣言した1991年の慰安婦問題報道についても『誤った報道と謝罪が遅れたことについて、お詫び申しあげます』と述べた。…朝日新聞は報道撤回後、日本右翼メディアと政府・官僚の攻撃対象となり、『深い反省』を要求されてきた。11日に、安倍晋三首相はテレビ番組で『朝日新聞が慰安婦問題の誤報により多くの人に苦痛をもたらし、国際社会上の日本の名誉を傷つけた。これは事実だ』と発言した。…ある朝日新聞社員は環球時報に対して、『慰安婦問題は存在する。吉田証言に問題があったからといって、これを否定し、ついでに借金を踏み倒す、みたいなことはあってはならない。現在、慰安婦問題を認めないことがすでに日本政治の主流となっている。これは日本人の恥辱であり、日本の徹底した右翼旋回の前兆だ』と語っていた」

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「朝日誤報事件、中国の反応は」の著者

福島 香織

福島 香織(ふくしま・かおり)

ジャーナリスト

大阪大学文学部卒業後産経新聞に入社。上海・復旦大学で語学留学を経て2001年に香港、2002~08年に北京で産経新聞特派員として取材活動に従事。2009年に産経新聞を退社後フリーに。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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