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不動産仲介「2億元詐欺」顛末記

騙したカネで乱立した1000店舗を一斉閉鎖

2014年9月19日(金)

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 中国で不動産仲介業者が倒産するのは決して目新しいことではない。2008年にも不動産仲介業者は次々と倒産したが、今年はすでに不動産仲介業者の倒産がこの数年来で最多となっている。昨今の不動産市場の低迷によって住宅価格は下げに転じたが、住宅販売は一向に好転しない。大量な住宅在庫を抱えて苦悩する不動産開発業者は度重なる値下げで活路を見出そうとしているが、大幅な価格低下が続くことから、住宅購入予定者は様子眺めの状態にある。

 経営基盤が強固で資金的に多少なりとも余裕のある不動産開発業者はともかく、不動産仲介業者は資金的に脆弱で、住宅の売買がなければ経営は成り立たない。このため、業務量の大幅低下により経営が成り立たなくなった不動産仲介業者は次々と倒産に追いやられているのである。そうした危機に瀕した不動産仲介業者がただ倒産するだけならまだしも、“老板(経営者)”が顧客を騙して顧客から預かった住宅購入資金を持ち逃げする事件が多発している。その最大規模といえる事件が9月初旬に発覚し、中国を揺るがす大事件に発展した。

専門、高効率、迅速、忠誠、協力、進取、新機軸で集客

 内蒙古自治区の“包頭(パオトウ)市”を創業の地とし、本部を寧夏回族自治区の銀川市に置く不動産仲介企業の“興麟房地産経紀有限公司”(以下「興麟公司」)の陝西省西安市支店が、2012年頃に求人ネット“智聯招聘網”に掲載した求人広告には、興麟公司の会社概要が次のように述べられていた。

【1】興麟公司は2009年創立の不動産仲介業を中核として発展した不動産総合サービス会社である。興麟公司は、内蒙古自治区包頭市の“内蒙古興麟房地産経紀有限公司”、同自治区内の呼和浩特(フフホト)市支店、鳥海市支店、赤峰市支店、さらに寧夏回族自治区の“寧夏興麟房地産営銷策劃有限公司”(以下「寧夏興麟」)銀川市支店、甘粛省蘭州市支店、陝西省西安市支店、山西省太原市支店、青海省西寧市支店、山東省の済南市支店、河南省の鄭州市支店などによって構成され、現有の職員は700人以上である。

【2】2010年には内蒙古自治区包頭(パオトウ)市の“品牌協会(ブランド協会)”によって「包頭ブラント」に選ばれると同時に、“包頭市商務局”によって包頭市の“A級誠信単位(A級誠実法人)”に選ばれた。

【3】「専門、高効率、迅速」は興麟公司の経営理念であり、「忠誠、協力、進取、新機軸」は興麟公司が堅守する方針である。興麟の目的は中国の中古住宅市場に新しい座標を描くことであり、我々は一貫して「誠実に皆さんと協力し、誠心誠意社会に奉仕する」を趣旨とし、「仁徳を持って人に対し、義を先にして利を後にし、才徳兼備の優秀な人材を集める」を主旨として、包頭市を軸に全国展開することを計画している。

【4】未来の発展の中で、興麟公司はさらに専門化し、系統化し、全面的に目標達成に挑み、中古住宅の売買仲介をその業務の中核とする。そのためには、企業の情報化と専業化の水準を絶えず高め、専業集団としての総合的な優位性を発揮し、企業の競争力を増強して、興麟公司を近代的な専業不動産コンサルティングサービス機構に育成しなければならない。

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「世界鑑測 北村豊の「中国・キタムラリポート」」のバックナンバー

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「不動産仲介「2億元詐欺」顛末記」の著者

北村 豊

北村 豊(きたむら・ゆたか)

中国鑑測家

住友商事入社後アブダビ、ドバイ、北京、広州の駐在を経て、住友商事総合研究所で中国専任シニアアナリストとして活躍。2012年に住友商事を退職後、2013年からフリーランサーの中国研究者として中国鑑測家を名乗る。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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